みなさんはディクテーションという学習方法を知っていますか?
これは英語のリスニング音声を聞きながら、書き取りをするという学習法です。
1.フランス語学習ではおなじみの方法
フランス語では、ディクテーションのことをディクテと呼びます。
そして、これはフランス語学習者にとってはおなじみのものです。
外国語としてフランス語を学習する人だけでなく、フランス人の子どももディクテをします。
フランス語は、下の図のように「聞こえ方が同じでも文法によって綴りがちがう」ことも多く、文法と意味が理解できていないと、正しい綴りで書き取れません。
そのため、耳で聞いて正しく書きとる練習がとても効果的なのです。
2.ディクテーションは英語学習でも役に立つ
ディクテーションは英語学習でも有効な方法です。
聞く力が上がるのはもちろん、書く力や向上にも役立ちます。
間接的に読む力、話す力も伸びるでしょう。
聞く力
ディクテーションを行うことで、注意深く聞くようになるので、必然的に聞く力が上がってきます。
書く力
ディクテーションは、聞いたことを書くことに落とし込む作業です。
この作業の中で、文章を組み立てて、書く力が自然と身についてゆきます。
また、正しいスペルを意識して書くようにもなります。
読む力
ディクテーションの学習では、聞いて書きとるだけでなく、聞いた英文のスクリプトを読んで自分の書きとった英文と照合する作業が発生します。
この作業の中で、英語の文章の構造や文法を意識しながら、分析的に読む力が伸びてゆきます。
話す力
ディクテーションの練習を重ねてゆくと、英語を聞きながら次にどんな言葉が来るのか、ある程度予想できるようになってきます。
これはリアルな英会話の際にも役立ってくる力です。
3.ディクテーションのやり方
授業では、ディクテーションをほどんどやらない学校も多く、やり方がわからないという人もいるでしょう。
そこで、おすすめのやり方をお伝えします。
⓪スクリプトを読む
いきなり書き取りをしようとしてもうまくいきません。
慣れるまでは、スクリプトを読んで、文章の構造と意味をざっと確認してから、ディクテーションに臨むとよいでしょう。
慣れてきたらこの段階は飛ばして、次の段階から始めましょう。
①まずは1回聞く
まずは音声を普通の速さで1回聞きます。この時は、おおまかに意味をつかむようにしましょう。
②ゆっくり聞いて、1文ずつ聞き取る
次にゆっくり1文ずつ流して、書き取りをします。
聞き取れないところ、書き取れなかったところはもう一度聞いてみましょう。
2~3度聞いて書き取れないところは、そのままにして次に行きましょう。
③普通の速さで聞いて、見直す
最後にもう一度普通の速さで聞いて、単純な綴りミスなどを見直しましょう。
④スクリプトを見て照合する
書き取りが終わったら、すぐにスクリプトを見て、照合します。
このとき、ただ付け合わせをするだけでなく、間違えたところの原因を分析して、対策をとることが大切です。
知らない単語・表現だった
➡その単語の意味・つづり・発音を覚える
表現の意味、使い方を覚える
つづりを間違えて覚えていた
➡正しい綴り覚えるまで書く
発音やアクセントのルールを知らなかった
➡聞き取れなかった部分を重点的に聞く
文法理解が曖昧だった
➡文法を再確認、演習問題を解く
原因を押さえたうえで、間違えた部分を重点的に復習することで、総合的な英語力が付いていきます。
4.ディクテーションにおすすめの教材
ここからは、ディクテーションにおすすめの教材をご紹介します。
本屋さんに行っても、ディクテーションの専用教材というのはそれほど多くありません。
また、あったとしても、自分の学習レベルにあっていないと使えませんよね。
そこで、ディクテーションの専用教材ではない英語教材で、ディクテーションの練習ができるものを探してみましょう。
ディクテーションの練習ができる教材とは、次の特長を備えたものです。
音声の調整ができるもの
ディクテーションなので、音声が聞けないことには始まらないのですね。
ただ音声がついているだけでなく、聞きたい文章の頭出しがしやすい、音声速度を自由に変えられるといったものがディクテーションの学習に向いています。
英文のスクリプトが掲載されているもの
ディクテーションで英語の力を伸ばすには、書きとった英文とスクリプトの照合作業が最も重要です。
そのため、スクリプトが掲載されている教材を選びましょう。
文法や単語・表現の整理をするコーナーがあるもの
聞き取れない・書き取れない原因が、文法や語彙の知識不足ということよくあります。
その知識を補い、整理できるコーナーがある教材はおすすめです。
5.onhai付きの文理の英語教材は特におすすめ!
ここからは、ディクテーションの練習にもつかえる、文理のおすすめ英語教材をご紹介します。
収録されているすべての英文がディクテーションに適しているわけではありませんが、例えば基本文の音声は短文の書き取りに、リスニング問題の全文スクリプトは長い文章のディクテーションの練習に使えます。
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これらの商品には、英語の音声配信サービス「onhai」が無料でついています。
PCやスマホから音声が聞けるサービスで、スマホは二次元コードを読み取るだけで簡単に聞きたい音声が聞けます。
配信サービスなので、音声をダウンロードして、デバイスに取り込む必要もありません。
単元で出てくる英文にも細かく番号が振られているので、CDよりも頭出ししやすいです。
また、再生速度も細かく設定できるので、書き取りの練習がしやすくなっています。
文理の学習記録アプリ「まなサポ」に使用している文理の商品を登録すると、
さらに簡単に英語音声にアクセスできますよ!
まとめ
ディクテーションはあまりなじみのない学習方法かもしれませんが、やってみると気がつくことが多く、おすすめです。
市販の問題集をうまく活用して、ディクテーションの練習を行い、総合的に英語力を伸ばしましょう。
本日の執筆担当
営業部門: O
ディクテーションの思い出:大学はフランス文学科だったので、毎週のようにディクテのテストがありました。
できが悪いと、フランス人の先生から「カタストロフ(大惨事)」と言われましたね。