
小学生でもわかる!パーセント計算のやり方とコツ
はじめに
「この500mLの飲み物に果汁10%って書いてあるよ。ということは果汁の量は…」
「水に食塩6gを混ぜたら300gの食塩水ができたよ。食塩水の濃度は何%かな?」
「この服、4500円だけど30%オフになっているよ!いくらになるのかな?」
私たちの生活の中には、パーセント(%)という言葉がたくさん出てきます。
パーセントを理解すると、身の回りのことがよくわかるようになります。
この記事では、小学生のみなさんにもわかりやすいように、パーセントの基本的な考え方、計算方法、ちょっとしたコツなどを紹介します。
パーセントの世界を一緒に探検してみましょう!
パーセントとは?
◆パーセントの意味
普段の生活の中でパーセント(%)という記号をよく見かけますよね。
これは、
「全体を100としたときにどのくらいあるか」
を表す記号です。
「%」を使って表す割合を、百分率といいます。
全体を100(百)としているので百分率です。
たとえば、全体で100人いる中で、20人がめがねをかけているとき、めがねをかけている人は「20%」になります。
全体を100として考えることで、全体の数が半端な数であっても、どのくらいあるかわかりやすくなります。
◆割合、歩合、百分率の関係
百分率と合わせて、割合や歩合という言葉も使われます。
これは、全体を何にするかで使い分けます。
・割合 → 全体を1としたときにどのくらいあるか。
単位はつけません。
・歩合 → 全体を10としたときにどのくらいあるか。
単位は割(わり)、分(ぶ)、厘(りん)などを使います。
・百分率 → 全体を100としたときにどのくらいあるか。
単位は%です。
割合を10倍すると歩合、割合を100倍すると百分率になります。
具体例で確認してみましょう。
全体で100人いる中で、20人がめがねをかけているとき、
・割合 → 0.2 (20÷100=0.2)
・歩合 → 2割 (20÷100×10=2)
・百分率 → 20% (20÷100×100=20)
となります。
3つの関係を表にまとめると、関係がわかりやすくなります。
歩合が使われることは減っていますが、野球の打率を表すときに使われます。
例:文理野球部4番バッターの今年の打率は、3割ちょうどでした。
この場合、このバッターは、10打席中3打席ヒットやホームランを打つと考えられます。
パーセント計算の基本ルール
◆「○○の□□%」を計算する方法
ここからは、テストでもよく出る問題の解き方を、パターン別に解説します。
解き方を確認したら、練習問題にもチャレンジしてみましょう!
例題
400円の20%は?
解き方・答え
計算するときは、百分率を割合に直します。
20% → 0.2 (20÷100=0.2)
400×0.2=80(円)
20のまま計算しないよう注意しましょう。
では、練習問題です!
練習問題
★次の計算をしましょう。
1.800gの20%は?
2.600Lの30%は?
3.700人の15%は?
4.この500mLの飲み物に果汁10%って書いてあるよ。ということは果汁の量は…
↑4は、はじめにで紹介した問題です!
解き方・答え
1.20% → 0.2
800×0.2=160(g)
2.30% → 0.3
600×0.3=180(L)
3.15% → 0.15
700×0.15=105(人)
4.10% → 0.1
500×0.1=50(mL)
パーセントを使って計算するときは、百分率を割合に直すことを忘れないようにしましょう。
◆「□□は○○の何%?」を計算する方法
次は、割合を計算してからパーセントを求める問題です。
例題
80円は400円の何%?
解き方・答え
まず、割合を求めます。
80÷400=0.2
何%か求めるので、100をかけて百分率に直しましょう。
0.2×100=20(%)
では、練習してみましょう!
練習問題
★次の計算をしましょう。
1.50gは200gの何%?
2.48Lは80Lの何%?
3.150人は1250人の何%?
4.水に食塩6gを混ぜたら300gの食塩水ができたよ。食塩水の濃度は何%かな?
解き方・答え
1.50÷200=0.25
0.25×100=25(%)
2.48÷80=0.6
0.6×100=60(%)
3.150÷1250=0.12
0.12×100=12(%)
4.6÷300=0.02
0.02×100=2(%)
百分率(パーセント)で答えるので、100をかけて百分率に直すことに注意しましょう。
割引や増加・減少とパーセント計算
◆割引とパーセント
お店で買い物をするときに、「30%オフ!」というPOPを見かけることはありませんか?
これは、元の値段から30%安くなることを表しています。
割引されるときのパーセントの計算を確認しましょう!
例題
5000円の服が40%オフで売られています。支払う金額はいくらですか?
解き方・答え
40%が0.4であることに注意して、まずは安くなる金額を求めます。
5000×0.4=2000(円)
次に、支払う金額を求めます。
5000-2000=3000(円)
では、練習してみましょう。
練習問題
★次の問題に答えましょう。
1.800円のお菓子が15%オフで売られています。支払う金額はいくらですか?
2.2500円の商品が20%オフになっています。支払う金額はいくらですか?
3.定価12000円の自転車が35%オフで売られています。支払う金額はいくらですか?
4.この服、4500円だけど30%オフになっているよ!いくらになるのかな?
解き方・答え
1.800×0.15=120(円)
800-120=680(円)
2.2500×0.2=500(円)
2500-500=2000(円)
3.12000×0.35=4200(円)
12000-4200=7800(円)
4.4500×0.3=1350(円)
4500-1350=3150(円)
◆増える・減るときのパーセント
増えたり減ったりするときにもパーセントは使われます。
例題
タケルさんの今回のテストの点数は、前のテストの点の80点より15%増えました。
今回のテストは何点でしたか?
解き方・答え
まず、増えた点数を求めます。
80×0.15=12(点)
次に、今回の点数を求めます。
80+12=92(点)
では、練習問題です!
練習問題
★次の問題に答えましょう。
1.ユイさんの身長は、1年前に150cmでしたが、この1年で5%伸びました。今の身長は何cmですか?
2.A地域の人口は、昨年10000人でしたが、今年は2%減りました。A地域の今年の人口は何人ですか?
3.お父さんの体重は60kgでしたが、ダイエットをして10%減らしました。ダイエット後の体重は何kgですか?
解き方・答え
1.150×0.05=7.5(cm)
150+7.5=157.5(cm)
2.10000×0.02=200(人)
10000-200=9800(人)
3.60×0.1=6(kg)
60-6=54(kg)
パーセントの計算をもっと楽しくするコツ
◆暗算のちょっとしたテクニック
ここからは、知っていると便利なテクニックを紹介します。
よく出るパーセントの計算方法を覚えておくと、暗算で答えが出せるようになることがあります。
・10% → 元の数を10でわるのと同じ!
例:290円の10%は?
290÷10=29(円)
・50% → 元の数を2でわるのと同じ! (元の数の半分!)
例:800個の50%は?
800÷2=400(個)
・25% → 元の数を4でわるのと同じ! (元の数の4分の1!)
例:200ページの25%は?
200÷4=50(ページ)
・20% → 元の数を5でわるのと同じ!
例:500mLの20%は?
500÷5=100(mL)
これらのテクニックを覚えておくと、暗算できることがあります。
◆クイズでパーセントをマスターしよう!
ここまで学習してきたパーセントの計算を使って、クイズに答えてみましょう。
問題
★次の問題に答えましょう。
1.定価1000円のものが60%オフで売られています。
財布に500円しかないとき、この商品を買える?買えない?
2.50点満点のテストの結果が40点でした。90%正解したことになる?
3.果汁20%の飲み物を2本買って混ぜたら、果汁は40%になる?
4.450円の80%と、700円の50%では、どちらが安い?
解き方・答え
1.1000×0.6=600(円)
1000-600=400(円)
500円あるので買えます。
答え 買える。
2.40÷50=0.8
0.8 → 80%
答え 90%正解したことにはならない。
3.果汁20%の飲み物を何本混ぜても、果汁は20%のままです。
答え 果汁40%にはならない。
4.450×0.8=360(円)
700×0.5=350(円)
答え 700円の50%の方が安い。
計算が得意になる! おすすめ問題集
文理の書籍には、計算練習ができるものがたくさんありますので紹介します。
今回紹介したパーセントの計算以外の計算問題もたくさんあります。
計算力をつけるには問題をたくさん解くことが一番!
力をつけたい方はぜひチャレンジしてみてください。
※パーセントの問題は、小学5年生で詳しく学習します。
パーセントの問題を練習したい方は、小学5年生の書籍をご利用ください。
◆小学教科書ワーク 「算数」
教科書に完全対応しているから、学校の授業に合わせて使いやすい!
計算練習ノート、ポスター、動画、CBTなど付属品も充実!
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◆小学教科書ドリル 「算数」
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◆ハイレベル算数ドリル
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まとめ
今回の記事では、パーセントの基本的な意味から、計算の仕方、そしてちょっとしたコツまでを解説してきました。
パーセントは、私たちの身の回りの色々なところで使われています。
色々な問題にチャレンジして、パーセントマスターを目指してくださいね!