秋といえば何の秋?食欲の秋?睡眠の秋?由来を調べてみよう!
秋といえば〇〇の秋、そんな言葉を耳にすることはありませんか?
例えば、食欲の秋、睡眠の秋、スポーツの秋、読書の秋、などなど、たくさんあります。
皆さんは今年の秋は、どんな秋にしますか?
私は、やっぱり「食欲の秋」です!
秋といえば、さつまいも、栗、サンマに牡蠣、美味しいものだらけです。
なにを食べるか考えるだけでワクワクします!
しかし、なぜ「秋といえば〇〇の秋」といわれるようになったのか知っていますか?
食欲の秋、芸術の秋、読書の秋、スポーツの秋、それぞれの由来を学んでいきましょう!
食欲の秋の由来
食欲の秋の由来はいくつかあります。今回は2つご紹介します。
① 多くの農作物の収穫時期のため!
秋は、田畑の収穫のピークです。また、サツマイモやさといもかぼちゃなどの野菜や、きのこ、リンゴやブドウなどの果物も秋が旬です。
夏の暑さを乗り越え、収穫することのできた食材は、他の季節のものよりも旨味がぎゅっと詰まっています。
また、現代ではビニールハウス栽培によっていつでもおいしい食べ物を食べられるようになりましたが、昔は畑のみで農作物を栽培していたため、その時期にしか収穫できないものもあり、美味しいうちに食べてしまおうという習慣がありました。
そのため、収穫できる種類がたくさんあり、美味しく食べられる秋のことを、食欲の秋と呼ぶようになったのです。
② ことわざが由来
もう一つご紹介する由来は、とあることわざが起源となったというものです。
「天高く馬肥ゆる秋」
このことわざは中国の故事から来ており、杜 審言(と しんげん)の詩「蘇味道(そみどう)に贈る」に記されたものです。
「空が澄み渡って晴れ、馬が食欲を増し、肥え、たくましくなるほど過ごしやすい秋」
を表現しており、快適な気温と適度な温度で暮らしやすい秋の気候を意味しています。
馬を肥えさせてしまうぐらい食欲を増進させる秋、ということから食欲の秋が言われるようになったんですね。
芸術の秋の由来
芸術の秋の由来は、1918年に発行された雑誌『新潮』で使われた「美術の秋」という言葉です。
雑誌に使われた言葉が語源となっています。
また、秋には様々な芸術の展覧会が開かれます。
二科展、日展、院展と呼ばれる有名で大きな美術展も秋に開催されています。
こういった展覧会が開かれることによって、秋といえば芸術!というイメージが強まっていったようですね。
また、秋は夏ほど暑くもなく、冬ほど寒くもない、芸術活動にちょうど良い気候のため、文化的な活動に適した季節とされています。
せっかくの芸術の秋、絵をかいてみたり、映画や演劇を見てみたりしてもいいかもしれません。
スポーツの秋の由来
9月に入ると、運動会や体育祭などが開かれる学校も多いですよね。
なぜ、スポーツの秋と呼ばれるようになったのでしょうか?
スポーツの秋の由来は、1964年に開催された「東京オリンピック」です。
そしてこの東京オリンピックが開かれた10月10日を「体育の日」として国が制定し、国民の祝日になりました。(2000年以降は、10月の第2月曜日が体育の日になりました)
このことから、秋といえばスポーツという印象が根付きました。
芸術の秋の由来でもあったように、秋の程よく涼しい気候がスポーツを楽しむのにちょうど適していたということが、より「スポーツの秋」という言葉が浸透した理由の一つでしょう。
読書の秋の由来
では最後に、読書の秋の由来をご紹介します。
読書の秋はの由来はとある中国の詩から来ていると言われています。
この詩は唐王朝の時代、8世紀に活躍したとされる中国の詩人「韓愈(かんゆ)」によって書かれました。
この漢詩を書き下し文にすると
時秋にして積雨(せきう)霽れ(はれ)
新涼(しんりょう)郊墟(こうきょ)に入いる
燈火(とうか)稍(ようや)く親しむ可く
簡編(かんぺん)卷舒(けんじょ)すべし
となります。詩の意味は
「秋になり長雨がやんで空も晴れ、涼しさが丘にも涼しい風が吹くようになってきている。
ようやく夜の灯りの下で、読書をすることができる」
つまり、簡単にまとめてしまうと、秋の季節は読書にピッタリということです!
そして、明治の文豪である夏目漱石が自作『三四郎』の中で、この詩を引用し、より多くの人に「秋といえば読書をする季節」というイメージが広がったようです。
まとめ
さて、今回は食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋、読書の秋の由来について紹介しました。
4つの由来で共通していたことは、秋の気温が暑すぎず寒すぎず、どんな活動もしやすいということでしたね。
最近は9月頃まで暑い日が続くこともありますが、だんだんと過ごしやすい季節が近づいてきています。
そんな秋に、読書の秋、スポーツの秋など、〇〇の秋と称して、今までやったことのないことにチャレンジしてみるのもおすすめです。
~今回の執筆者~
イニシャル:NF
所属:営業部門
年齢:20代
今回のひとこと:今年の秋は、栗ご飯をつくることに挑戦したいです!