中学生の社会|問題集で「暗記だけ」を克服!流れに沿った学習をするには?
みなさんは社会は好きですか?
覚えることが多くて大変だし、地理・歴史・公民でそれぞれガラッと内容が変わるので、苦手という人も多いかもしれません。歴史は好きだけど公民は苦手、など、分野によってちがう人もいるでしょうか。
社会は、大人になってからも役に立つ知識が詰まった、楽しい教科です。
今日は社会が苦手・高校入試に備えたい・点数アップしたいといった方へ向けて、教材の選び方やおすすめ問題集を紹介します!
目次
<POINT>
★暗記では対応できない様々な問題形式に対応するため、問題演習で慣れておくことが重要
★地理・歴史・公民の3分野があり、得意分野を伸ばして自信をつけるとよい
★目的やレベルに合わせて問題集をえらぶことが大切で、ビジュアルの多いものがおすすめ
中学生の社会に問題集が必要な3つの理由
英語や数学、国語と比べて、社会は家で予習・復習する機会も少ない教科かもしれません。
テスト前の勉強も、授業ノートと教科書の内容をしっかりおさえることがメインになってきます。
しかし、授業ノートと教科書だけを使って勉強するよりも、市販の問題集をプラスする方がよりおすすめです。
中学社会は暗記だけではクリアできない
少し前まで、社会は「暗記でなんとかなる教科」でした。
しかし、最近の高校入試では一問一答のような形式ではなく、時代の背景をふまえて考えたり、複数の資料を参照したりといった、思考力が問われる問題が増えています。
記述問題も増加していますが、教科書に書いてある文章を暗記しただけでは対応できない場合が増えてきています。
ただ文字を覚えるだけでなく、「内容の理解」が必要となってきているのです。
中学社会はさまざまな形式で出題される
中学生になって、社会が苦手になってしまった…
それは、多様になった問題形式になれていないせいかもしれません。
社会では、一問一答・空欄補充・選択式・記述式など様々な形式の問題がでてきます。
多くの問題に触れて、様々な出題形式に慣れることで、それぞれどのように考え始めればよいのかという解き方のパターンが見えてくるはずです。
よく聞かれる記述問題や、よく出てくる資料などもわかってくれば、より多様な問題に対応できるようになります。
流れに沿った学習が重要
暗記が全てではなくなったといっても、社会では覚えなければならないことは多いです。
そんな社会を得意科目にするコツは、1つ1つの事柄をバラバラに覚えるのではなく、その背景やつながりを理解することです。
歴史上のできごとは必ず前後の流れとつながっていますし、農産物の生産量には地域の気候や地形の特徴が関係しています。
教科書だけでは理解しきれない部分が出てきたときには、市販の学習参考書で補うことで全体の流れを理解しやすくなります。
中学社会の問題集はどう選ぶ?
さて、それでは市販の問題集を買うとして、どのようなものを選べばよいのでしょうか。
参考になるポイントを3つご紹介します。
これらのポイントをふまえた上で、デザインや紙質などが自分の好みに合うかも考えて、お気に入りの一冊を選んでみてください。
教科書に対応しているものを選ぶ
社会の勉強の土台は教科書理解です。
まずは教科書の流れや、教科書の資料が何を示しているのかをおさえた上で、問題演習に入ります。
ここでおすすめなのが、「教科書準拠」の問題集です。
市販の問題集には教科書準拠版と標準版があり、教科書準拠は教科書の目次・内容に沿って作られている点が特徴です。
社会の場合、教科書によって扱われる資料・用語・単元の構成が多少異なっているため、自分の教科書にあった教科書準拠問題集を使うことでスムーズに家庭学習を進めることができます。
学習の目的に合ったものを選ぶ
前述の通り社会の問題はさまざまな形式があり、問題のレベルの幅も広いです。
基礎を身につけたい段階なのか、記述や資料活用にも慣れていきたいのか、高校入試に備えたいのかなど、目的によっても適した問題集は異なります。
どんな目的に合っているかは、問題集の表紙やカバー袖の部分などを見ればわかることが多いです。可能であれば実際に紙面を見て、どんな問題が解けるのかについては、確かめてみましょう。
カラーか白黒かで図の見え方も変わってきますね。
学習したい分野やレベルで選ぶ
中学社会は「地理」「歴史」「公民」に分類できます。他教科と異なる点は、それぞれが独立しているところです。(ほかの教科は中1→中2→中3と積み上げていきますよね)
そのため、3つの中で1つ苦手でも1つは得意、という場合も多いです。
市販問題集も大体この3分野に分かれているので、まずは得意な分野はレベルの高いもので自信をつけ、苦手分野は易しめのもので底上げするというように分野の習熟度に合ったレベルの問題集を選ぶことで、より効果的に学習が進められます。
解説やイラスト・図が多いものを選ぶ
社会が苦手な人は、把握できていない知識が多い場合があります。問題集によって解説や豆知識などの情報量にちがいがあるので、情報量の多いものを選びましょう。
また、社会はグラフや地図、写真といった資料が重要になります。資料を多く掲載しているものは実戦力につながりやすく、視覚的にも頭に入りやすいです。
授業の予習・復習&定期テスト対策に おすすめ問題集3選
社会の日々の予習・復習や定期テスト対策におすすめな問題集として、前述の教科書準拠の問題集を紹介します。
それぞれ少しずつ用途が違うので、自分がどのように市販品を使っていくのかを考えて選んでみましょう。
中学教科書ガイド 社会
中学教科書ガイドは、授業の予習・復習の際に手元にあると安心な参考書です。
社会の教科書の章初め章終わりや各ページの終わりに出てくる設問について、解答がズバリ書いてあります。
予習で活用する際は答えをすぐに見るのではなく、一度自分で考えてから答えをたしかめるようにすると、思考力問題に対応できる力がつくでしょう。
また、教科書に出てくる用語のさらに詳しい解説や、赤シートで隠せる一問一答などもついています。
中学教科書ワーク 社会
中学教科書ワークは、3ステージ構成で基本の確認から応用までを扱った問題集です。
社会でうれしいポイントは2つあります。
1つ目は資料が豊富であること。教科書の重要な図を多く盛り込んでいます。
2つ目は様々な問題形式に取り組めること。穴埋めや一問一答・選択問題はもちろん、資料を見て考えて回答する思考力問題に特化したページもあります。
付録のカードやミニブックで、スキマ時間を使った暗記もばっちりです。
中間・期末の攻略本 社会
中間・期末の攻略本は、定期テスト直前のテスト対策に特化した問題集です。
定期テストで最低限押さえておきたい重要事項や問題の確認ができます。
ページ数は少なめで、図も多くはありませんが、時間が無いときにサッと全体をさらうのには適しています。
要点のまとめページの両端は、赤シートで隠せる重要用語集としても活用できます。
ページ下にはテストに向けたちょっとしたアドバイスがあるので、参考にしてみてください。
レベルに合わせて、実力アップができる おすすめ問題集3選
続いて、苦手な分野を克服したり、得意な分野を伸ばしたりするのに役立つ、レベル帯のはっきりした問題集を3つ紹介します。前述の通り社会は3分野がそれぞれ独立しているので、分野ごとにレベルに合わせて組み合わせてみてください。
わからないをわかるにかえる 社会
わからないをわかるにかえるは、苦手な分野も基本から学べる超基礎シリーズです。
手書き風文字と豊富なイラストで、とてもとっつきやすくなっています。
社会は少し緩めのかわいいイラストをたっぷり使って重要なポイントをまとめた左ページと、シンプルな穴埋めで確認できる右ページの見開きで構成されています。
苦手な分野はまずこのシリーズで、なんとなくの全体像と最重要用語の意味をおさえるところから始めてみましょう。
完全攻略 社会
完全攻略は、教科書では少し物足りないときにおすすめなレベル感。
シンプルな問題から記述問題まで様々な形式にとりくめます。資料の収録量も多く、資料活用の特集ページなども入っています。
社会の大きな特長は、付録の「耳ヨリ音声解説」!
要点のまとめページの二次元コードを読み取ると、その単元の関連した完全攻略のキャラクターたちの会話音声を聞くことができます。
ドラマCDのように会話を聞くことで、目で覚えるのが苦手な人も、耳で覚えることができます。
▼「耳ヨリ音声解説」紹介動画
ハイクラス徹底問題集 社会
ハイクラス徹底問題集は、多くの入試問題を解くことで試験に向けた実力をつけることができる問題集です。
解答解説がとてもくわしく、まとめて覚えておいた方がいい事柄などをまとめたミニコーナーも入っています。
要点のまとめページなどは無いので、もうそうしたページが不要な得意分野をさらに得意にしたいときにお勧めです。
持ち運びやすいA5サイズで、ノートに答えを書き、繰り返し解くのがおすすめです。
高校入試に備える おすすめの問題集3選
高校入試対策シリーズは、3分野が1冊にまとまって一気に取り組むことができる、入試の過去問にふれることができる。といった特徴があります。
厚さやレベル感が様々ですが、どの段階でどの種類のものを使うかは人それぞれです。
社会への苦手意識や自分が社会に割ける勉強時間について考えてレベルや分量を絞ったうえで、紙面を見てやる気が出そうなものをえらびましょう。
わからないをわかるにかえる 高校入試 社会
わからないをわかるにかえるシリーズの高校入試対策編ということで、社会が苦手でも取り組みやすくなっています。
イラストや写真、地図などが豊富で、要点のまとめも読みやすく色分けされています。
余白も多いのでごちゃつかず、視覚的にとらえやすいです。
問題としてはシンプルな形が多く、高校入試対策の最初の1冊としておすすめです。
付録として、3分野まとまったミニブックと赤シートがついているのがうれしいですね。
コーチと入試対策 「8日間完成 中学1・2年の総まとめ」 「10日間完成 中学3年間の総仕上げ」 社会
「コーチと入試対策」は、短期間で効率的に総復習ができる入試対策本です。
構成は要点の穴埋めと問題演習で、問題はシンプルなものが多くなっています。
短期間での総復習ということで本自体薄めで、レベルは易しめになりますが、資料は豊富に収録されており、3年間の総仕上げに収録されている入試チャレンジテストでは、少し骨のある問題にも取り組めます。
全体通してキャラクターが多く登場するので、味気ない紙面だとモチベーションが続きづらい人にもおすすめです。
完全攻略 「中1・2の総復習」「3年間の総仕上げ」 社会
こちらは社会が苦手ではない人におすすめの高校入試対策本です。
1・2年の総復習は、要点のまとめ・基本問題・実戦テストという構成で、学年ごとのまとめのテスト・最後に模擬テストがついています。3年間の総仕上げは、さらに一問一答や頻出資料チェックのコーナーが設けられ、実践テストでも記述問題が強化されています。
また、気候グラフや文化史など弱点になりやすいところを重点的に補う特集ページ、赤シートつきミニブックもついています。
まとめ
いかがでしたでしょうか!
社会は、暗記すればOKではないと言いつつ、もちろんある程度の暗記も必要という厄介な教科ですが、様々な問題形式に慣れ、様々な資料に触れることで確実に武器にできる教科でもあります。
市販の問題集は、社会の経験値を増やすための大きな助けとなるはずです。今日の記事を参考に、自分にぴったりの社会の問題集を探してみましょう!
記事で紹介したものの詳細は、文理のシリーズ紹介ページから見ることができます。