2024/12/06

教材出版社が教える!わかりやすい作文の書き方ガイド

書く機会は多いけど、なかなか慣れないもの…

それが、作文です。

作文用紙の基本的なルールや、読みやすい作文にするためのテクニックを確認してみましょう。

 

作文を書く前に知っておきたい基本ルール

原稿用紙を使うときには、次のような決まりがあります。

 

原稿用紙の使い方:タイトル・名前・段落のルール

タイトルは1行目に、上から2~3マス空けて、書きましょう。

学年・組・名前は、二行目の下の方に書きます。組と名前の間・名前の下は、1マス空けます。

本文の書きだし・段落の初めは、1マス空けます。

 

句読点やかぎかっこの正しい使い方

句点・読点について
句点や読点は、1マス使って書きます。
 間違えやすいポイントとして、行の最初に持ってくることはできません。
行の最後に来てしまった場合は、行末のマスに文字と一緒に入れることができます。

 

 

かぎかっこについて
会話文は改行して、「」を使って書きます。「と」は、それぞれ1マス使います。
会話文の終わりの句点と」は、1マスで書きます。これも、行の頭にきてしまう場合は、前の行の最後のマスに入れます。

 

 

文体の統一:です・ます調とだ・である調

作文を書くときには、2パターンの文体が考えられます。

 

です・ます調
例)

私はこの夏休み、家族と水族館に行きました。水族館では、イワシの大群や、イルカのショーを見ました。
お土産に買ったイルカのぬいぐるみは、私の大切な宝物です。

 

だ・である調
例)私はこの夏休み、家族と水族館に行った。水族館では、イワシの大群や、イルカのショーを見た。
お土産に買ったイルカのぬいぐるみは、私の大切な宝物だ。

 

この2つは、1つの作文の中で混在させず、どちらかにそろえて書きます。そうすることで、読みやすい文章にすることができます。

 

 

作文のテーマ設定とアイデアの出し方

興味を持てるテーマを選ぼう

作文で重要なのは、書きやすいテーマにすることです。

書きやすいテーマとは、たとえば

・自分が普段から親しみ、よく知っているもの

・感情が大きく動いた経験がある出来事

などです。

どちらにせよ、文字をたくさん書くのは結構忍耐が要りますので、

なるべく自分が興味を持っていて、書きたいと思えることがあるテーマを選ぶのがよいです。

 

 

書き出してアイデアを広げる

テーマは決めたものの、何から手を付ければ…

そんなときには、こんな手法を試してみましょう。

 

テーマが「学校行事」だとします。

ステップ1 紙とペンを用意します。
ステップ2 「学校行事」と聞いて思いつくものを、どんどん書いていきます。
ステップ3 書きだした項目から線を引っぱり、思い出したエピソードや感情を書きだしていきます。
ステップ4 書き出した内容のうち、作文にできそうなものを選びます。

ポイントは、「考える前に書く」です。
「こんなこと書いていいのかな?」と心配せず、自由に思いつくままに書き出しましょう。

 

出したアイデアを整理する

よく覚えているもの、たくさん書けそうなものを選んだら、
書きだした事柄同士のつながりや、新たに思い出したことを整理して、
大まかにどんなことを言いたいか、を考えます。

 

修学旅行

・班行動では、計画を立てるときにもめた。
 →きちんと計画を立てたいのに、意見がまとまらず怒ってしまった。
・計画通りいかなかった
 →当日は、道が混んでいて計画通りいかず、行ける場所が減ってしまった。
  せっかく計画を立てたのに、とても焦った気持ちになった。
・でも楽しかった
 →ガイドさんが提案してくれた小さい神社に行き、アイスも食べた。
 →ガイドさんの説明が面白くて、友達とのおしゃべりも楽しかった。
 →アイスは修学旅行で食べた中で一番おいしかった。
 →計画通りいかなかったことは全然気にならなくなった。

・予定通りいかなくても、臨機応変に切り替えて、楽しい時間を過ごすことが
 できると学んだ。

 

 

作文の構成を考える

わかりやすい作文を書くには、いくつかの型を意識するとよいです。

基本構成①:序論・本論・結論型

全体を3つのまとまりに分けて書きます。

序論

文章の書き出しの部分。
これから書こうとする話題や問題を示す。

本論

文章の中心となる部分。
具体例や、それに基づいた自分の意見を述べる。

結論

自分がもっとも言いたいことを示す部分。
本論をまとめて、最終的な自分の主張を書く。

 

 

基本構成②:起承転結型

全体を4つのまとまりに分けて書きます。

文章の書き出しの部分。
これから書こうとする話題や問題を示す。

文章の中心となる部分。
具体例や、それに基づいた自分の意見を述べる。

の部分を受けて考察を進める。
の部分と対立する意見を示したり、ほかの可能性を示したりしてもよい。

じぶん自分がもっとも言いたいことを示す部分。
の部分をまとめて、最終的な自分の主張を書く。

 

 

実際に作文を書いてみよう

下書きからスタート

いきなり「私は…」と書き始めると、途中でうまく繋げられなくなったり、決めた構成が崩れて読みにくくなってしまう可能性が高いです。

まず全体の下書きをしてみましょう。

 

序論、本論、結論、または、起承転結で分けてそれぞれの項目に書く内容をざっくり書いてみます。

起:修学旅行で一番の思い出は、班行動。

承:班行動は計画段階でもめて不安だったうえ、当日計画通りいかずに焦った。

転:ところが、臨機応変な対応で、楽しい時間を過ごすことができた。

結:予定通りいかなくても、臨機応変に切り替えて、楽しい時間を過ごすことができると学んだ。

 

文法や表現を気にせず書く

大まかな流れがわかったら、それぞれのパートを肉付けするつもりで書きだします。

まずは完ぺきを目指さず、どんどん書いてみましょう。

書きながら、新しい情報を思い出すこともあります。

そういった情報も自由に付け加えていってみてください。

 

推敲する

一度書き切ってみた後で、全体を読み直します。

このとき、作文用紙のルールが守れているか、文末表現や接続詞がおかしくなっていないか、

また、下書きで決めた大まかな流れと、「この作文で何を言いたいか」がぶれていないか、を確認します。

少し面倒ですが、この作業を行うことで読みやすさが格段に変わるでしょう。

 

 

上手な作文をかくコツ

読者を引き込む面白い導入の作り方

書き出しをちょっと工夫するだけで、先を読みたくなる作文にすることができます。

いくつかテクニックがあるので、一部ご紹介します。

 

質問形式で始める

あなたは最近、心に残る出来事がありましたか?

こう聞かれたら、どうでしょうか。

どんな話が始まるのだろう、という気持ちになりますね。

読む人に自分に当てはめて考えてもらうことで、より身近な話題として読んでもらえる効果もあります。

 


驚きの事実やデータを提示する

日本人が1年間で使う紙の量は、一人あたり約210kgだと言われています。

はじめに、えっ!と思うような驚きの事実を提示するやり方です。

知らなかった!と思える内容であったり、予想を裏切るインパクトのある数字であったりすると、効果が高いです。

 


 自分の体験やエピソードを語る

初めて作文コンクールに挑戦したとき、緊張で手が震えていたことを今でも覚えています。

実体験に基づく言葉は、それだけで説得力があります。

上記の例では、「緊張していた」ではなく、「緊張で手が震えていた」とすることで、よりリアルな場面が想像できるようになっています。

 

 

名言やことわざを引用する

「失敗は成功のもと」という言葉がありますが、実はこの言葉が私の作文を書く際の大きな助けになっています。

インパクトのある内容で始められないケースでも、名言やことわざの引用をすることで、印象的な導入となります。

名言を引用する場合、著作権がある場合があるため、注意しましょう。

 

 

意外性のある内容で引き込む

作文は嫌いだと思っていました。でも、ある日突然、楽しいと思うようになったのです。

読む人が、「え!どうして??」と思うような内容から始めることで、先を読みたくなるようにします。

「○○と思っていた。でも[しかし/だが/ところが]、○○だった」のように、逆説の接続詞でつないでみましょう。

 

 

 

読みやすい文章を作る語彙の選び方

次の文章を読んで、どのように感じますか?

合唱コンクールに向けて、ぼくたちはすごく練習をしました。
すごく早い時間から朝練をし、授業が終わった後も遅くまで練習をしました。
結果は、2位でした。
すごく悔しかったけど、優勝したクラスの合唱はすごくきれいだったので、すごいと思いました。
来年の合唱コンクールでは、今年よりもすごい合唱をするぞ!と思いました。
今からすごく楽しみです。

 

これを、このように変えてみます。

合唱コンクールに向けて、ぼくたちはすごく一生懸命練習したと思います。
朝は早い時間から、授業が終わった後も遅くまで、練習を重ねました。
結果は、2位でした。
すごく悔しかったけど、優勝したクラスの合唱はとてもきれいで、彼らもたくさん練習をしたんだな、と思いました。
来年の合唱コンクールでは、今年よりも素晴らしい合唱をするぞ!と心に決めています。
今からすごく楽しみです。

 

少し読みやすくなった気がしませんか?

 

1つ目の文章では「すごく」という表現がたくさん出てきます。

「とても」「練習を重ねた」「素晴らしい」など別の表現に置きかえると、少し読みやすくなります。

「すごく」の中身がより具体的になるので、共感も得やすいです。

「すごいと思った」という部分も、どうすごいと思ったのか?と書き替えてみました。

 

また、同じ文章の終わり方(この場合は、「ました」)が続くと、それも読みにくさの一因になります。
文末表現も少しバリエーションが出るように考えてみるとそれだけで作文のレベルが上がります。

 

むずかしく感じるかもしれませんが、

1)辞書を引いて、同じ意味で違う表現がないか探してみる

2)より具体的に気持ちを説明できないか考えてみる

をまず意識するといいかもしれません。

 

 

 

入試でも問われる作文力

さて、作文といえば文集や読書感想文など、学校の課題として出ることが多いですが…

高校入試でも、短い課題作文や条件作文、資料を読み取ってまとめる作文などが出題されることがあります。

 

「完全攻略 高校入試3年間の総仕上げ 国語」では、

入試で出される作文について要点をまとめ、例題を出題している単元があります。

 

入試の作文は普段の作文よりも文字数や時間が少ない中でまとめる必要があり、別途対策しておくことが重要です!
今日学んだことを基本にしつつ、色々な問題に触れてみてください。

 

「完全攻略 高校入試3年間の総仕上げ 国語」の…

▶シリーズページはこちら

▶購入はこちら

 

 

まとめ

作文を書くのは、難しいものです。

なぜ書かないといけないのか?と思うことも多いかもしれません。

作文を書くことで、どんな力が身につくのでしょうか。

 

作文では、「どうすれば読みやすくなるか」「どうすれば読みたくなるか」を考えて書くことが必要になります。

また、枚数や字数に制限があれば、その文字の中でうまく情報を伝える工夫もしなければなりません。

そういう作業を通して、自分の考えや気持ちを整理して他者に伝える力がつきます。

このような力は「書く」ときだけでなく「話す」ときにも役立ちます。

 

いつか大人になったとき、仕事で、社会生活で、必ず役に立つ時が来るはずです。

記事一覧へ

関連記事

だれでも書ける! 今年の感想文はコンクールレベルを目指せ!

夏休みの定番、読書感想文。 「青少年読書感想文全国コンクール」は、1955年から続いている歴史ある読書振興活動です。   夏休みはやりたいことが沢山あるし、読書感想文は時間をかけずに終わらせたい!でも、どうせやるなら良い評価をもらいたい!今回はそんなあなたに、元国語科の教員として500以上の感想文を読んだ経験から、 「だれでも書ける! 今年の感想文はコンクールレベルを目指せ!」を紹介します♬   もくじ 1 本を選ぶ 2 本を読む 3 書きたいこと・伝えたいことを絞る 4 書き出しを考える 5 構成を考える 6 書く!     1 本を選ぶ 本には、「感想文向き」のものとそうでないものがあります。 まずは、感想文が書きやすい本を選びましょう。   □登場人物と自分に共通点がある 物語でもノンフィクションでも、登場人物に共感できる本を選ぶのが良いでしょう。 伝記など、ある人物に焦点があてられていると、 「その人物の言動についてどう思うか」という自分の考えを書きやすいです。   □自分自身が興味を持って読める 感想文は、必ずしも「この夏読んだ本」で書く必要はありません。 「小さい頃から繰り返し読んできたあの本」や「悩んでいたとき背中を押してくれた本」など、 自分にとって本当に大切な本で、自分にしか書けないような文章を目指してみましょう。   ★これでコンクールレベル!★   □社会や人間の本質につながる本 現代社会で問題になっていることや、 人間が生きる上で直面するテーマを取り上げた本を選ぶと、 深い感想を書くことができます。   例えば、山中恒『おれがあいつであいつがおれで』ではジェンダーギャップについて考えることができますし、 宮沢賢治『注文の多い料理店』では自然と人間の共存について思いをめぐらすきっかけを得られるかもしれません。   さらに、「本当に生きるとはどういうことか」「大人になるとはどういうことか」など、 抽象的なテーマについて考えさせられるような本は、深い感想を書くのにぴったりです。   ミヒャエル・エンデ『モモ』から「効率ばかり追い求めず、待つことの大切さ」について書くなど、 ファンタジー小説やSF小説を現実のテーマに引き付けて書くのも良いですね。   □登場人物が、抱えている問題と向き合い成長する本 基本的に感想文は、本を読んだことを通して自分自身がどのように成長したのか、 どのような学びを得たのかを書くものです。 ですので、登場人物の抱えている心の葛藤を、自分の心の葛藤と重ね合わせ、 登場人物の問題との向き合い方について自分はどう思うか、 似たような体験があったときに自分はどうしたか、したいかが書きやすいと、 スムーズに書き進めることができるでしょう。     2 本を読む 本を読むときは、必ず付箋と色ペンを用意しましょう。 そして、印象に残った台詞や表現にどんどん印をつけましょう。 思い出した自分の体験や普段からの思いなどがあれば、本の余白や付箋に書き込みながら読みます。   ★これでコンクールレベル!★ 本を読んで思い出した自分の体験や、 登場人物の言動に対しての自分の思いをメモしましょう。 自分の思いをメモするときは、「自分らしさとは」「言葉の力とは」など、 「〇〇とは」形式で書けると具体的な物語を抽象化しやすく、深い感想文になります。     3 書きたいこと・伝えたいことを絞る 本を読むと、色々な感想を抱きます。   例えば『ハリー・ポッターと賢者の石』を読んだら、 「魔法のような才能が自分にもあるかもしれない」とか、 「ホグワーツに行ってみたい」とか、「自分は多分ハッフルパフ生だと思う」とか、 「マクゴナガル先生の学生時代が知りたい」とか……。   沢山の感想があるということは、それだけ豊かな読書体験だったということでしょう。 しかし、読み手の印象に残る文章を目指すには、あえて書きたいことをひとつに絞りましょう。 「ひとつに絞る」とは具体的にどうすることか。それは「一文にまとめる」ということです。   例えば、 「ホグワーツでハリーが手に入れた最も大切なものは、魔法の力ではなく友人だ。」とか、 「魔法は素晴らしいものだが、使い方を間違えてはいけない。」とか。   「結局何が良いたい文章なのか」がはっきりしていると、全体の構成も立てやすくなります。   ★これでコンクールレベル!★ ここで、2で紹介した「〇〇とは」形式のまとめ方をすると、深い感想文になります。   例えば、 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』の感想を一文にまとめると、「生きるとは、誰か自分以外の人を生かすことだ」。 などとまとめることができるでしょう。   そして、その一文が心に浮かんだ理由を考えます。   「カムパネルラは、意地悪なザネリを助けるために命を落としてしまう。 しかし、それによってジョバンニの心の中に生き続ける。だから、 誰かのための行いや、誰かを生かす行為が、真の意味でその人を『生き』させるのだと思った」   このような感じです。     4 書き出しを考える 書きたいこと・伝えたいことが決まったら、書き出しを考えましょう。 本を手に取るときにタイトルやカバーが重要なくらい、感想文にとって書き出しは重要です。   よくあるのが、「その本を読んだきっかけ」から書き始めることです。 しかし、これはあまりおススメしません。 なぜかというと、「読んだきっかけ」は、3で決めた「書きたいこと・伝えたいこと」に関係ないことが多いからです。   ★これでコンクールレベル!★ 読む人を「おっ」と思わせる書き出しパターンを、いくつか紹介しましょう。   □印象的な台詞や表現の引用から始める   例1:「千里の道も一歩から」。太郎がつぶやいた言葉だ。 例2:「本当の自分はいつも足元にいるわ」これはアンナがミーナに言った言葉です。   「どんな場面で言った言葉だろう?」と本のあらすじに興味を抱かせる書き出しです。 自分がその場面を読んで思ったこと、にも話がつなげやすいですね。   □自分の紹介から始める   例1:僕は友人を作るのが得意ではない。 例2:医者になる。それが私の小さい頃からの夢だった。   感想文の主人公であるあなたが、本を読んでどう成長していくのか興味を抱かせる書き出しです。   □クライマックスといえる場面の感想から始める   例1:負けるな、僕は太郎に心の中で呼びかけた。 例2:本当の友達だったら、そんなことは言わないのではないか。私は思った。   どんな場面の感想だろう? と興味を抱かせる書き出しです。   □指示語から始める   例1:その人はいつも笑っていた。みんなに見捨てられたときも。 例2:そのとき、クラスを覆っていた重い雰囲気が一変した。   「その」という言葉を使うと、それが指す物語の内容に興味が湧きます。   □結論から始める   例1:魔法とは技術ではない。心の在り方なのだ。私はこの本を読んでそう思いました。 例2:本当の意味で生きるとは、自分ではない誰かを「生かす」ことなのだ。この本は僕にそう気づかせてくれた。   なぜ、どんな話を読んでそう思ったのだろう? と興味を抱かせる書き出しです。     5 構成を考える 感想文に書きたいことと書き出しが決まったら、それを効果的に伝える構成を考えてメモしましょう。 「構成を考える」とはどういうことか。それは、書く内容の順序と分量を決めるということです。 ここでいう「書く内容」とは、基本的に下の4つです。     この4つは、「感想文の基本要素」といって良いでしょう。 これを、どのような順番で組み立てるかを考えます。 基本的な文章の型としては、頭括型・双括型・尾括型があり、 このいずれかで考えるのが書きやすいでしょう。    □頭括型   文章の頭(最初)に結論のある構成。   この場合、④→①→②・③といった構成になります。      □双括型   文章の頭(最初)と尻尾(最後)に結論のある構成。   この場合、④→①→②・③→④といった構成になります。      □尾括型   文章の尻尾(最後)に結論のある構成。   この場合、①・②・③→④といった構成になります。   まずは、④の伝えたいことをどこに置くかを考えましょう。   このとき、文章の書き出しが決まっていると決めやすいですね。      ★これでコンクールレベル!★ 「構成を考える」とは、書く内容の順序と分量を決めるということです。  書く順番と同様に、内容によって書くべき分量に配慮すると、バランスの良い文章になります。   ①本のあらすじ 形式段落で1段落、2・3文で簡潔にまとめましょう。 また、このように簡潔にまとめた感想は、感想文の序盤に置いたほうが、 大体どのようなストーリーの感想なのか念頭に置きながら読めるのでバランスが良いです。   ②特定の場面の感想 取り上げる場面は、2~3場面に絞りましょう。 1場面だと少なすぎ、4場面以上だと多すぎます。 ここでは、①では紹介しきれなかった物語の読みどころを、具体的に挙げましょう。 本で使われている台詞や特徴的な表現を取り入れると、本の持つ雰囲気も伝えることができて効果的です。 本を読むときに付箋を貼っておき、確認しながら書けるようにしましょう。   ③関連する自分の体験や考え 基本的には1つの体験に絞りましょう。 いくつも自分の体験を挙げると、登場人物の体験と混ざって、分かりにくくなってしまいます。 「体験」ではない「普段からの考え」でも良いです。 「環境問題についての考え」など、社会的な問題に対する意見でも良いでしょう。 この、自分の体験や考えを、「② 特定の場面の感想」と合わせて書くのがおすすめです。   例えば以下のような書き方です。 「私の目指すアナウンサーと同じように、花子は記者という仕事で『人に伝える』という役割を果たしている。 花子が『取材ではメモを取らない』と言ったとき、私は驚いた。人に伝えるには、 事実を詳細に把握することが大切だと思っていたからだ」   登場人物に自分を重ねて、物語の場面に対する自分の感想を書いていくと書きやすいです。 感想文は、②・③に最も多くの枚数を割くと、一番バランスよく仕上がるでしょう。   ④伝えたいこと 1段落程度でまとめましょう。あまり長々と書きすぎると、「結局何が言いたいのか」がぼやけてしまい、 分かりにくい文章になってしまいます。 「双括型」の構成にする際には、同じ表現にせず、少し言い回しを変えると、 書きなれた感じの文章になります。   6 書く! ここまで準備を整えたら、実際に書いてみましょう。 書き出しが決まっていて、書くことと書く順序・分量が決まっているので、 スムーズに質の高い文章が書けるはずですよ。       いかがだったでしょうか。 せっかく夏休みの大切な時間を使って感想文を書くからには、 読む人に「おっ」と思わせるような、良い感想文にしたいですよね。   この記事で、これまで「どう書けばうまく書けるのか分からない……」と抱えていたモヤモヤが、 少しでも晴れたなら嬉しいです。   [今回の執筆者] イニシャル:N 所属:編集部 前職:中学校国語科教諭 愛読書:L・Mモンゴメリ『赤毛のアン』 感想文向けにおすすめの本: 川上未映子『ヘヴン』/ヘルマン・ヘッセ『車輪の下』『デミアン』/ 西加奈子『さくら』/湯本香樹実『夏の庭』/森絵都『カラフル』/ サリンジャー『ナイン・ストリーズ』『ライ麦畑でつかまえて』/ 三島由紀夫『金閣寺』/梨木香歩『西の魔女が死んだ』 など        

国語の問題集はどう選ぶ? 読解力を上げて、テストや入試に備えよう!

中学生になってから、最も点数の差がでやすい教科はなんでしょう? それは、「国語」です。   中学の国語は、難しい長文読解が増えます。 また、覚えるべき漢字・語句の量がぐっと増えます。 それだけでなく、これまで学習したことのない文法や、古文・漢文もなかなかの曲者です……。 幅広い力が必要とされる国語。   どう対策をすればよいのかわからず、悩む方が多いのではないでしょうか。 そこで今回は、国語を得意科目にして定期テストや高校入試に備えたいそこのあなたに、国語教材の選び方やおすすめ問題集を紹介します!   動画で大筋をチェック!   目次 1.中学生の国語に問題集が必要な3つの理由 2.中学国語の問題集はどう選ぶ? 3.授業の予習・復習&定期テスト対策に おすすめ問題集3選 4.レベルに合わせて実力アップができる おすすめの問題集3選 5.高校入試に備える おすすめ問題集3選 6.まとめ   今回は、国語を得意科目にするために、国語を学ぶ心得をご紹介しています。 また、国語学習の強力な味方である、学習参考書の選び方を詳しく解説! 学習出版社ならではの視点で、日常学習・定期試験対策・高校入試など様々なシーンに合った国語参考書をセレクトしました。 ぜひ最後までお付き合いください!     1.中学生の国語に問題集が必要な3つの理由 中学生の国語は、学校の授業や塾での学習だけでは周りと差をつけることができません! 国語の問題集の演習量こそがとっても大切です。 その理由を3つ、ご紹介します。   小学生と中学生の「国語」は異なる 小学生の時は得意だったはずの国語。 中学生になってから英語・数学の学習に必死になっているうちに成績が乱高下するようになり、気付けば苦手科目に……。という生徒さんも少なくありません。 出題される文章内容は心情理解が難しい物語文・科学や政治といった高度な内容を含む論説文や随筆文が多くなります。 また、漢字や語句も日常では使わないような、高度なものをたくさん覚える必要があります。 毎日少しずつでも時間を割く必要があります!            分野ごとの対策が必要 こまめな演習が必要なのは文章読解や漢字・語句だけではありません。 文法も細かな知識が必要になります。 それだけではなく、最近特に古文・漢文の問題の難化が指摘されるようになっています! ひとくちに国語、といっても分野ごとに必要な知識が異なるため、「得意」や「ニガテ」をしっかりと自己分析して対策を行う必要があります!     中学国語は「積み重ね」と「復習」がカギ では、たくさんある分野のうち何から取り組むのがよいのでしょうか? スキルのカギを握るのは、「読解力」。読解力はテスト前・受験前に詰め込み学習がしにくい分野です。 日ごろから色々な文章を読み、演習する積み重ね学習が重要です。 また、文章読解を行うなかで分からない単語は、そのままにせずマーカーを引いて検索したり、単語帳としてノートにまとめたりして、その場で覚えてしまいましょう! 復習を行うことで「読解力」が着実にアップするうえに、漢字や語句などの「知識力」も自然と伸びてきます。     2.中学国語の問題集はどう選ぶ? 国語の問題集を買おう!と書店の参考書売り場へ行くと、参考書の数の多さに驚きます。 一度買った参考書は、短くても数週間、長いと数年、目にする大切な学習アイテムになります。 後悔しない参考書選びのために重要なポイントを解説します!   教科書の内容に対応しているものを選ぶ 国語力をつけるためには、まず学校の授業を大切にして定期試験で良い点数をとることが肝心です! 授業では、基本的に教科書の内容に沿って長文読解や漢字・語句の学習などを進めます。 そして、定期試験では授業の理解度を測る問題がたくさん出題されます!   学校の授業を受けて理解したつもりでも、定期試験では思うように得点できない……。 そんなお悩みを抱える生徒さんはとても多いです。 定期試験で高得点を狙いたい! 定期試験を受ける前にプレ・定期試験があればいいのに……。 そんなあなたに朗報です! 問題集には、完全オリジナル問題を扱う標準版のほかに教科書に沿って学習・演習ができる教科書準拠版があります。 教科書準拠版の教材は、教科書にもくじや単元配列が教科書と同じです。 国語であれば、題材となる文章や漢字の学習順が教科書と同じになります。 なので、授業に沿って家庭学習を進めることができます!     教科書以外の文章が取り上げられているものを選ぶ 教科書準拠教材だけを集中的に演習しているだけでは、国語の総合力アップにはなかなかつながりません。 初めて見る現代文や古文・漢文の文章、出題範囲があまりに広い文法や漢字・語句……。 これらを攻略して、実力試験や模試・高校入試本番で良い点数を取るためには普段から多くの演習を積み重ねる必要があります!   そんな時におすすめなのが標準版の問題集です。 書店に行くと標準版の問題集がズラリと並んでいます。 たくさんの問題集のなかから、どれを選べばよいのでしょうか…?     学習の目的に合ったものを選ぶ まずは、自分の苦手分野を確認しましょう。 普段の授業や試験で苦手と感じている分野はありますか? 直近で受けた試験の成績表を3つほど見てみると、得意・苦手が分かりやすいかもしれません。 苦手分野が見えてきたら、今度は目標を設定しましょう。   例えば、 読解力を上げて、時間内に正確に問題を解くことができるようになりたい!といった目標や、 古文漢文の練習問題をたくさん解いて古語を覚えたい!といった目標、 高校入試直前に、総復習を短時間で終わらせたい!など、 様々な目標設定ができると思います。   目的によってやるべき問題集は異なります! 学年別・分野別・レベル別など、豊富な種類が用意されていますので、自分のレベル・目的に合った問題集を選びましょう。   解説がくわしい問題集がおすすめ はじめて自分で問題集を選ぶみなさんには、詳しい解説付きの問題集をおすすめしています! 問題集を購入して、いざ演習を始めると、なかなか解答にたどり着くことができないことや、解答に納得できないことがあるからです。 解説を読むことで読解力をさらに鍛えることができますし、解答への道筋もしっかりと理解することができます。   書店で問題集を手に取って、抵抗感なく取り組むことができそうか? 解説は一問あたりにどのくらいしっかりと付いているのか? くまなくチェックしてみましょう。   ①6~7割内容を理解できる問題集 ②くわしい解説付きの問題集 この2ポイントを押さえれば、あなたにぴったりの問題集が見つかりますよ!   3.授業の予習・復習&定期テスト対策に おすすめ問題集3選 国語参考書のなかでも、大きな特徴を持つのが「教科書準拠」の参考書です。 教科書に沿って、授業の内容を予習したり、振り返ったりすることができるのは大きな強みです。 そんな「教科書準拠」の教材3選をご紹介します!   中学教科書ガイド 中学教科書ガイドは、学校で使っている教科書1冊1冊に合わせて作られた、いわばオーダーメイドの参考書です。 この一冊で、教科書の内容がまるっと分かります。 「授業の進度が速すぎてここだけ分からなかった……。」、 「漢字や語句だけでも予習・復習をして答え合わせをしておきたい!」 「定期テストの前にしっかり理解度を確認しておきたい。」 といったピンポイントのお悩みにお応えします!     ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら   中学教科書ワーク 中学教科書ワークは、国語の教科書に出てくる内容に沿って、たくさんの問題を練習できる参考書です。 オールカラーで分かりやすく、着実にステップアップすることができます。 また、付録が充実しているところもおすすめポイントです! 漢字・語句や文法、古文・漢文などの知識事項は持ち運べる小冊子、「スピードチェック」や携帯のアプリ「どこでもワーク」でいつでも・どこでもチェックできます! 忙しくてなかなか時間が取れないみなさんも、スキマ時間を有効活用できます!       ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら   中間・期末の攻略本 中学教科書ガイドや、中学教科書ワークは授業に合わせて普段からじっくり学習するのがおすすめです。 ただ、どうしても十分に学習時間を取れないときもあります。 また、今回の国語の出題範囲は得意分野だから、さっと直前だけ確認したい!というときもあります。 そんなときにおすすめなのが、中間・期末の攻略本! 教科書の内容とぴったり合っていながら、おさえるべきポイントをぎゅっと濃縮した薄型の参考書になっています。 短時間で集中的に定期試験対策を仕上げたいあなたにおすすめです!     ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら   4.レベルに合わせて実力アップができる おすすめの問題集3選 難しすぎる参考書を買ってしまって、学習が思うように進まない…。 簡単すぎる参考書を買ってしまって、実力が伸びている実感がない…。 参考書学習では、そんな悩みがつきもの。 失敗しない参考書選びの為に、難易度別のシリーズをご紹介します!   わからないをわかるにかえる 国語 黒い表紙が目印の、わからないをわかるにかえるシリーズ。 国語に関しても、とことんやさしくわかりやすい問題集になっています! 国語が特に苦手と感じているみなさん、 定期試験の点数は取れるようになってきたけれど、実力テストや模試の点数がイマイチ……。 と感じているみなさんをサポートします! カラフルでイラストをふんだんに使っているので、わかりやすく・解きやすい! 自信とやる気をどんどん引き出します。     ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら   完全攻略 国語 難易度・ボリュームがしっかりしている完全攻略シリーズ。 学校の授業だけではもの足りない…。 国語の演習に慣れてきて、とにかく数をこなしたい! という要望にお応えできる参考書です。 「中学1年生」、「中学2年生」、「中学3年生」と学年別のシリーズの他にも、全学年対応の「読解」、「文法・古典」など分野別シリーズも充実。 普段の学習にプラスした学習にも、長期休みの集中的な学習にもおすすめです!     ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら   ハイクラス徹底問題集 国語 「試験に強い実力」を身につけるためのハイクラス徹底問題集。 本格的な入試問題も多く含まれる難易度の高い問題集ですが、3ステップで構成されているので、徐々に無理なく実力をアップさせることができます。 この問題集を解ききることができれば、全国トップレベルの実力を身に着けることができます! ハイレベルの学校を目指して、コツコツ学習を進めたいみなさん、実力試験や入学試験で国語を最強の武器にしたいみなさんに必携のシリーズです。     ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら   5.高校入試に備える おすすめ問題集3選 この記事を読んでいる方のなかには、早めに高校入試を意識している方・高校入試が近く不安に思っている方もいるのではないでしょうか。 そんなみなさんをサポートする教材のなかから、3つのシリーズをご紹介します。   わからないをわかるにかえる 高校入試 国語 黒い表紙が目印の、わからないをわかるにかえるシリーズには、高校入試用の参考書もあります! ニガテをなくして合格に導くためのしかけがたくさんあります。 実際の問題にそって,考え方をていねいに説明した「必勝作戦」、章ごとに覚えておくと役立つことをまとめた「かんたんチェック」、入試で大切な要点を短くまとめた「合格へのトビラ」など、要点をしっかり押さえて、合格へのラストスパートをかけましょう!     ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら   コーチと入試対策 「8日間完成 中学1・2年の総まとめ」 「10日間完成 中学3年間の総仕上げ」 国語 入試直前。本番に向けて勉強をしていると、どうしても不安になってしまう時があります。 そんなときにおすすめなのがコーチと入試対策シリーズです! コーチのアドバイスや応援を読みながら問題を解き進めることができます。 中学1・2年の総復習はわずか8日間で、中学3年間の総仕上げは10日間で完璧に! 付録は国語の要点がすらすら頭に入る、応援日めくりカレンダーです! 受験あるあるもたくさん書かれている、心強い入試の味方!     ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら   完全攻略 「中1・2の総復習」「3年間の総仕上げ」 国語 難易度・ボリュームがしっかりしている完全攻略シリーズには、高校入試の対策ができる参考書もあります! 要点のまとめや入試対策特集では、漢字・語句や文法、古文・漢文の知識を確認したり、論説文・随筆文・小説文の読み取りのコツを身につけたりすることができます! また、実戦テストや模擬テストなど入試問題を意識した問題をたくさん練習することで、短期間で大幅に実力アップすることができます!     ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら     6.まとめ ここまで、国語学習の心得や、目的に応じた参考書の選び方をご紹介してきました。 国語の参考書、といっても教科書準拠の参考書、分野別の参考書、高校入試対策に特化した参考書など様々な参考書がありますね。 どの参考書にも、取り組みやすく実力アップできる工夫が凝らされています。 ぜひ手に取って、あなたにとっての運命の一冊を探してみてください!        

きっと古文が好きになる! 苦手を得意に変える中学古文の勉強法!

  皆さん、古文は得意ですか? 古文は同じ日本語のはずなのに、なかなか文章が読み解けなくて私は少し苦手でした… 古典単語を覚えるのも大変ですし、古典特有の文法もあって難しいですよね。 今回は古文を好きになるための勉強法と問題集をご紹介いたします!   目次 日本語なのにわからない!古文が読めないのはどうして? 古文が好きになるヒント これで克服!古文のオススメ勉強法 古典が得意になる!おすすめ問題集2選 まとめ   日本語なのにわからない!古文が読めないのはどうして? 日本語で書いてあるはずなのに、古文の内容が理解できない!古文の勉強あるあるですね。 現代文と古文ではどのような違いがあるのでしょうか?勉強法をご紹介する前に、なぜ古文が苦手になってしまうのか、その理由を探っていきましょう!   ① 歴史的仮名遣い 古文は現代の仮名遣いとは異なる歴史的な仮名遣いを使っています。 現代の仮名遣いに慣れてしまうと、古文の特有の仮名遣いに戸惑ってしまいます。 例えば、「きょう」が「けふ」とと書かれていたり、見慣れない「ゐ」「ゑ」が使われていたり… 今と違う仮名遣いを使っているというのが古文を読みにくくさせ、苦手意識を生んでしまいます。   ② 主語や動詞を省略するため 古文では、当時の文体や表現方法に基づき、主語や動詞が省略されることがよくあります。 主語がないため、文章内で誰が話しているのか、動詞がないため何をしているのかというのがはっきりとわからなくなり、理解が難しくなります。   ③ 古典特有の文法があるため! 国語は得意でも古文は文法がよくわからなくて苦手!なんて人も多いのではないでしょうか? 古文は特有の文法構造を持っています。 高校になるとくわしく文法を学ぶのですが、中学の段階ではさらっとしか習わないので、わかりにくく感じるかもしれません。   ④ 語彙の違い 古文には現代の日本語にはあまり使われていない語彙も多く含まれています。 現代でも使う語彙でも、意味が全く違う古語もあるので注意が必要です。     ⑤ 知識不足 古文は時代背景や文学的な用語、歴史的な出来事に基づいているため、歴史知識も求められる問題が多いです! その時代の背景を知らないため古文の全体像がしっかり見えず、古文がつまらなく感じてしまうことも…   ⑥ 敬語の難しさ 古文では現代の日本語の敬語とは異なった敬語表現が頻繁に使われています! 特に古文の中には尊敬の意味や謙譲の表現が散りばめられているため、これらを理解せずに読むと、文章の意味が理解しきれません。   文法が分からなかったり、背景知識がなかったり、などの理由が同じ日本語のはずなのに、古文は読めない!という現象を引き起こしてしまいます。 そのため、古文を好きになるためには、古文を読むための前提知識といったものが必要になります。 では、前提知識を得るためにはどのような勉強が効果的なのでしょうか?   古文が好きになるヒント 嫌いな古文を好きに変える、勉強のためのヒントをまずご紹介いたします。   ① 国語便覧を読む! 学校で配られる「国語便覧」。皆さんどれくらい活用していますか? 文字が多く分厚いため、ちょっととっつきにくく感じたりしますよね。 しかし、国語便覧には古典が好きになれるポイントが詰まっています! 国語便覧は日本の文学や語彙、歴史に関する重要な情報がまとめられています。そのため、苦手な古文に触れる前に、国語便覧を読むことで当時の言葉遣いやその背景に触れ、文学や歴史に対する基礎知識が得られます。 古文の中で、どうしてその表現が出たのか、なぜその言葉が使われるようになったのかというのがわかるようになり、古文を楽しんで読むことができます! また、国語便覧読んでみると偉人の豆知識や、季節の花言葉など意外と面白い内容が書いていたりします。まだ読んだことがなければ、是非読んでみてください!     ② 歴史ドラマを見て時代背景を知る 古文の文章を読み解くにはその時代背景を知ることも大切!というのをお伝えしましたが、その時代背景を知るのにぴったりなのが、「歴史ドラマ」を見ることです。 歴史ドラマを通して、当時の風習や、出来事、人々の生活などを実際に見て学ぶことができます。 文字を読むだけでは理解しきれなかった昔の光景が想像しやすくなり、また、身近に感じやすくなります。 おもしろいドラマを見れて、知識も身につく、まさに一石二鳥です!     ③ 古典が原作の漫画やアニメ、ドラマを見る 古典文学をもとにした漫画やアニメ、ドラマを見ることもおすすめです。 例えば源氏物語や、平家物語など、有名な古典はそれを題材に漫画化などがされています。 古文は読みづらくて、内容が理解できない!という時には、古典原作の漫画などを見て物語のテーマやあらすじを 先に知っておくというのも、苦手意識のある古文への足掛かりになります!     これで克服!古文のオススメ勉強法 勉強のヒントを3つご紹介しました。日常で楽しみながら取り組めるものなので、ぜひ取り組んでみてください。 次に苦手な古文を得意に変えるオススメの勉強法をご紹介いたします!   ① 声に出して読んでみる 古文は口に出して読むことで、文のリズムや言葉の響きが実感できます。 また、声に出すことによって、古文の文章がより耳に馴染み、単語や表現が頭に残りやすくなります。 文字で古文を追うのが難しい場合は、声に出して読んでみましょう。自然と古文が頭に残っていきます。     ② 現代語訳を読んでストーリーを把握する どうしても古文が読み解けないとき、まずは現代語訳を読んでなんとなくのストーリーを理解しましょう。 現代語訳を読むことで分全体の内容や流れを把握しやすくなります。 この古文つまらないなと思っていても、現代語訳で読んでみると意外と面白かったり!古文を勉強するとっかかりにもなります。 また、先にストーリーを把握することによって、文の背後に隠れた意味や論旨などにも目を向けやすくなり、より深く学習することができます。   ③ 重要な古語の意味を確認する 先ほどからお伝えしている通り、古文には現代で使われないような単語が盛りだくさんです。 先に、古語の意味を確認してから勉強に取り組むことによって、きちんとした理解につながります。 古文の単語なかなか覚えられないという時は、単語帳を作成するのもオススメです。 どれだけ古語を知っているのかというのが、古文を得意になれるかに直結しています。   ④ 文法を押さえて図解する 古典独自の文法があったりなど、文法は古文を勉強するうえで強い敵です。 文法の勉強の仕方は、図にして覚えるのが効果的です。   ⑤ 現代語訳に逐語訳する 古文を現代語訳に逐語訳していくことによって、どの表現がどのように現代では表すのかというのがわかりやすくなります。 また、自分で訳していくので、内容も頭に入りやすいです。 テスト前に、出題範囲の古文を改めて逐語訳して、どのような内容だったのか、どのような古文的表現が使われているのか、というのをおさらいするのにも打ってつけの勉強法です。     以上、ご紹介した5つの勉強法を組み合わせることによって、苦手だった古文が得意に変わるかもしれません! 是非、取り入れられそうなものからやってみてください。   古典が得意になる!おすすめ問題集2選 しかし、なかなか自学では古文の勉強は難しい…という時もありますよね。 そういった時は市販の問題集も活用してみてください。解説やポイントが書いてるものもあるため、勉強がしやすくなるかもしれません! 今回は文理の2つの問題集をご紹介します。   ① わからないをわかるにかえる 中学国語 古文・漢文 ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら   基礎の基礎から勉強することができる問題集です。古文がとても苦手な方にオススメ! 古典のあらすじ漫画があり、楽しく勉強することができます。また、テストに出やすい古典が収録されているので、普段から取り組む勉強にピッタリです。 お役立ちミニブックも付いており、いつでもどこでも古文の勉強をすることができます。   ② 完全攻略 中1~3国語 文法・古典   ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら 教科書だけでは物足りない、もっと勉強がしたい!という方にオススメなのが「完全攻略」です。 わかりやすい要点のまとめから実践問題、またテスト対策問題や高校入試模擬テストまで、着実に古文の実力をつけることができます! こちらも同じく持ち運べるPerfectBook付き!スマートフォンやタブレットにも対応しているので、勉強したいときにいつでも見ることができます。       まとめ 以上今回は、苦手を得意に変える中学古文の勉強法についてご紹介いたしました! 古文を得意に変えるのは、古語を覚え、その時代の背景も知らなければいけません。 知識が求められる難しい教科ではありますが、勉強した分だけ点を取ることができる教科でもあります。 漫画やドラマなどからまずは古文に対する苦手意識をなくし、古文を得意に変えていきましょう!