2025/11/14

内申点が低いと受験に不利? 今からできる内申点UP方法を紹介!

 

 

 

 

はじめに:内申点ってなに? なぜ注目されているの?

みなさん、「内申点」という言葉を聞いたことがありますか?

高校受験を控える中学生のみなさんやその保護者の方はもちろん、小学生のお子様をもつ保護者の方も、この言葉を耳にする機会が増えているのではないでしょうか。

内申点とは、中学校での学校生活の記録として、成績・態度・提出物などを先生方が総合的に数値化したものです。

では、もう少し具体的に見ていきましょう。

 

「通知表」と「内申点(内申書)」はどう違うの?

先生から渡される「通知表」は、お子様の頑張りを家庭に伝えるためのものです

これに対し、高校に提出される「内申書」(その一部が内申点)は、受験の合否判定に使われる正式な文書です。

通知表の評定(5段階評価など)をもとに作成されます。

一方、内申書には成績だけでなく、出欠状況や部活動、委員会活動、その他特記事項など、学校生活全般の記録が含まれます。

つまり、通知表は「ご家庭への報告書」、内申書は「高校への正式な報告書」という違いがあります。

 

 

高校入試で内申点が重視される理由

なぜ内申点が高校入試でこんなにも注目されているのでしょうか?

それは、高校側が「受験当日の点数だけでは見えない日頃の頑張り」を知りたいと考えているからです。

 

①中学校での学びの姿勢

授業を真面目に受けているか、課題をきちんと提出しているかなど、高校での学習に耐えうる学習態度があるかを見ています。

 

②公平な評価

受験は一発勝負ですが、内申点は中学生活の日々の積み重ね。

多様な視点から、より公平にみなさんの努力を評価するための重要な資料となります。

  

☆本ブログの過去の記事でも内申点について解説しています。

本記事ではさらに掘り下げ、くわしく説明しています。

特に、「内申点が受験だけでなく、その後にも影響すること」や「内申点が決まる観点」を具体的な行動と結びつけて解説します。

 

意外と知らない! 内申点が見られる3つの場面

内申点は、単に受験で点数に換算されるだけでなく、みなさんの進路選択のあらゆる場面で関わってきます。

① 推薦入試では“出願の条件”になることも

「推薦入試」を検討している場合、内申点は特に合否の重要な要素となります。

多くの高校では、推薦入試の出願資格として、「内申点の合計が〇点以上」といった基準を設けています。

内申点がこの基準に満たない場合、どれだけ筆記試験の対策をしていても、そもそも出願すらできないことになってしまいます。

たとえば、「推薦入試=内申命(いのち)」と言われる地域や、難関校の推薦では、高い内申点が求められる傾向があります。

地域や年度によって基準は異なりますが、「推薦で合格したい!」と願うなら、中1・中2のうちから内申点を意識した生活を送ることが不可欠です。

 

② 一般入試でも“内申が鍵になる”高校もある

「推薦ではなく一般入試で頑張るから大丈夫」と思っていませんか?

実は、一般入試においても内申点の重要性は高いです。

公立高校の一般入試では「学力検査(当日の筆記試験)」と「内申点(調査書)」の合計点で合否が判定されます。

高校によってその割合は異なりますが、特にトップ校などでは、合格者の内申点のレベルが高い傾向にあります。

内申が足りないと、当日の筆記試験で満点に近い点を取らなければ逆転不可能」なケースもあります。

「実力があるのに、内申点が足りなくて悔しい思いをした…」となりたくないですよね。

早いうちから内申点対策を意識し、「実力と内申」の両方をバランス良く伸ばしていくことが大切です。


③ 内申点は“進学後”でも使われるケースあり

内申点の記録は、高校入試のためだけのものではありません。

高校進学後も、在籍していた中学校から提出された「内申書(調査書)」が、高校内での参考資料として保管されることがあります。

たとえば、大学受験における推薦入試の校内選考や、高校入学後の特待生制度、奨学金の申請などです。

さまざまな場面で「中学時代の記録」が参照される可能性がゼロではありません。

内申点は、単なる受験の一要素ではなく、「長く残る記録」としてみなさんの未来に影響を与えることを覚えておきましょう。

保護者の方も、お子さまの学校生活の記録が長く残ることを意識し、日常の取り組みを見守ってあげましょう。

 

 

いつから内申点は関係するの? 「記録される学年」ガイド

「いつから本気を出せばいいの?」という疑問は、中学生や保護者のみなさんが最も気になるポイントかもしれません。

 

1.地域によって異なる内申点が反映される学年

内申点がいつの学年の成績から高校入試に反映されるかは、都道府県によって大きく異なります。

近年では、中1からの努力が評価につながるケースが多く見られます。

下記の表では、主に関東圏を例に取り上げました。

 

 

※上記は2025年11月時点の情報で、一例です。詳細は必ずお住まいの地域の教育委員会や中学校にご確認ください。

 

東京都のように「中3のみ」という地域もありますが、関東圏では、神奈川県、埼玉県、千葉県は中1・中2の成績も入試に影響します。

 

 

2.中1から意識すべき“3つの理由”

たとえ「中3のみ」反映される地域に住んでいても、中学1年生から内申点を意識することは非常に重要です。

 

①成績はすぐには上がらない

「中3から頑張れば大丈夫」と思っても、いきなり成績を劇的に上げるのは難しいものです。

特に苦手教科の克服には時間がかかります。

中1・中2から学習習慣をつけておけば、中3で焦ることなく受験対策に集中できます。

 

通知表=次学年の評価にも影響

中1・中2の通知表の評定は、先生方が「この生徒はどれくらいできるか」を把握するための参考情報となります。

特に、中1で良いスタートを切ったことで、先生からの期待値が高まり、次学年以降の授業での態度や取り組みへの評価にも、無意識のうちに良い影響を与える可能性があります。

 

③生活記録が蓄積される

内申書には、成績だけでなく、部活動、委員会、学校行事への取り組み、そして欠席日数などの「生活記録」も記載されます。

これらは中1からの積み重ねであり、中3になってから挽回することはできないものです。

「中3から頑張っても遅い?」と不安になる必要はありません。

しかし、中1から意識することで「高校合格のチャンス」が広がることは間違いありません。

 

 

内申点はこう決まる! 3つの観点とその見られ方

現在の内申点は、単に定期テストの点数だけで決まるわけではありません。

新しい学習指導要領に基づき、主に3つの観点からみなさんの学習状況が評価されています。

 

観点1:知識・技能(主にテスト・小テスト・技能評価)

これはみなさんが最もイメージしやすい観点です。

定期テスト、小テストの成績が主な評価対象です。

ただし、筆記試験だけでなく、実技教科における「音楽の演奏」「体育の技能」「家庭科のレポート」など、教科ごとの技能の習得度も含まれます。

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観点2:思考力・判断力・表現力(主にレポート・発表・考察)

知識を使って「自分で考え、判断し、表現する力」が評価されます。

発展的な問題へのチャレンジ、レポートの論理性、授業中の発言の内容、グループワークでの考察などが評価対象です。

ただ正解の答えを出すだけでなく、「なぜそうなるのか」を深く考え、自分の言葉で説明できているかが重視されます。

忘れられがちな観点ですが、授業での発言やノートの内容など、先生がしっかり見ている部分です。

点数と同様に、積極的に「自分の考え」を出す姿勢が大切です。

 

観点3:主体的に学習に取り組む態度(主に態度・課題の提出)

これは「内申点アップの最大のカギ」とも言えます。

授業中の発言、聞く姿勢、課題の提出状況など、“普段の行動”が丁寧に評価されます。

単に「発言が多い」だけでなく、「授業内容に沿った適切な発言か」「真剣に話を聞いているか」といった授業への積極的な参加姿勢が評価されます。

家庭学習だけでなく、授業中にどれだけ主体的に学ぼうとしているかが評価の対象になる点に注意が必要です。

 

 

内申点を上げるために今すぐできる6つの行動

内申点アップは特別なことではありません。日々の学校生活を見直し、小さな行動を変えることから始まります。

 

テストの“1週間前から”復習スタート

内申点のベースとなる「観点1:知識・技能」を上げるためには、定期テストでしっかり点数を取ることが不可欠です。

〈目標〉

観点①対策として、「高得点を取ること」を意識しましょう。

〈行動〉

テストの1週間前から復習を始める習慣をつけましょう。

前日に焦って一夜漬けをするのではなく、計画的に勉強することで、深く内容を理解でき、結果として「知識・技能」の評価につながります。

 

 

 

提出物は“ただ出す”のではなく“ていねいに出す”

「観点3:主体的に学習に取り組む態度」で最も先生に見られるのが提出物です。

〈工夫〉

締切りを守るのはもちろん、ただ課題を提出するだけでなく、内容を工夫する姿勢も評価されます。

〈ワンポイント〉

文字を丁寧に書きましょう。読みやすい文字は先生に好印象です。

課題に表紙をつけたり、図や表を使ったり、といった工夫をして提出してみましょう。

課題の余白などに「〜についてもっと知りたいです」といった感想を書いて提出してみましょう。熱意を伝えることができます。

 

実技教科を“手を抜かず”にがんばる

実技教科(音楽、美術、保健体育、技術・家庭)を軽視してはいけません。

〈重要性〉

たとえば、東京都では、高校入試の際、実技4教科の評定合計を2倍して計算されます

このように、主要5教科と同じかそれ以上に実技教科を重要視する地域もあります。

〈熱意〉

実技(演奏する、絵を描く、球技をする、など)が苦手でも「真剣に取り組む姿勢」は評価されます。

筆記テスト(知識・技能)で満点をめざしてみましょう。

また、提出物(主体的な態度)も工夫してみましょう。

実技の全教科でベストを尽くしましょう

 

授業中の“ノートのとり方”を工夫する

授業中の活動は、観点2と観点3の両方に影響します。

〈丁寧さ〉

発表やプリント提出だけでなく、ノートの“丁寧さ”も重要です。

単に先生の板書を写すだけでなく、自分で考えたことや質問したいことなどをメモとして残すことで、主体的な学びの記録になります。

〈工夫例〉

日付と授業テーマを必ず書きましょう。

重要なポイントや感想などを色を変えて書きましょう。

授業後に「まとめページ」を作って、学習したことを整理しましょう。

 

 

 

発表・質問に“1回は手を挙げる”を目標に

授業への積極性は、観点2と観点3を上げる直接的な行動です。

〈積極性のアピール〉

授業中の積極性は評価の対象です。授業中に「1回は手を挙げる」を目標にしましょう。

〈シャイな人向け対策〉

 授業が始まる前に教科書やノートを読み返し、「質問メモ」をあらかじめ用意しておきましょう。

難しい質問でなくても、「この用語はどういう意味ですか?」といった確認の質問でも十分に意欲を示すことができます。

 

欠席・遅刻をできるだけ減らす

内申書には、成績以外に「出欠の記録」が記載されます。

〈推薦入試への影響〉

欠席日数が多いと、特に推薦入試で不利になる可能性があります。

〈体調管理〉

健康管理を徹底し、欠席・遅刻を極力減らすようにしましょう。

やむを得ない事情(病気や家庭の事情など)がある場合は、必ず事前に担任の先生に相談することが大切です。

 

 

よくある誤解Q&A:内申点ってホントに大事?

内申点について、みなさんが疑問に思いやすいテーマをQ&A形式で示します。

 

  

  

  

まとめ:内申点は「未来の選択肢」を広げるカギ

内申点とは、みなさんの「未来の選択肢」を広げるカギとなるものです。単に「受験の合否に関わる」だけではありません。

内申点を高くすることで、受験できる高校の幅(進路の自由度)が変わり、希望する進路を実現しやすくなるのです。

 

内申点を上げるために、今日からできることは次の3つです。

 

 

内申点対策は、決して受験のための特別な勉強ではありません。

それは、「普段の学校生活を大切にし、真面目に学ぶ姿勢を身につけること」そのものです。

この記事を読んだら、ぜひ今日から一つでも行動を変えてみましょう。

みなさんの日々の努力が、きっと未来の大きな選択肢につながります。

保護者のみなさんも、お子さまの努力を日々見守り、その成長を一緒に喜んであげてください。

 

 

 

 

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高校入試で重視される内申とは?

高校入試で非常に大切な「内申」。 内申とは、生徒の学校生活全体を評価したものです。 今回は内申書の内容や内申点の重要性、内申点の計算方法について詳しく説明します。 普段のみなさんの学校生活をもとに作られる内申書の中身を理解して、内申点を着実に上げていきましょう!       高校に提出される内申書 内申書(調査書)とは 内申書(調査書)は、日頃の成績、出欠状況、行動の記録などを総合的にまとめた評価書であり、中学校9教科の5段階評定を点数化したものです。 これらは高校入試で合否を左右する重要な書類で、みなさんが志望する高校に提出される公式な文書となります。 日頃のみなさんの様子が反映されるため、早めの対策が重要になってきます。   成績表(通知表)との違い 通知表は、生徒と保護者に渡されるもので、各学期の教科の成績や授業態度の評価が記載されています。先生の所見欄などもありますね。 つまり、通知表は学期ごとの学業成績が記載される一方、内申書は学年ごとの学業成績が記載されるという点が大きな違いといえます。 ※ただし、受験を寸前に控えた中3の成績は学年末まで入ると間に合わないため、間に合う時点での成績が反映されています。3学期制だと2学期まで、2学期制だと後期の中間までが内申書に反映される成績となります。         高校入試で内申点が重要なわけ では、どうしてこの「内申点」が重要になってくるのでしょうか。   それはズバリ、「高校入試は「学力テストと内申点の合算で合否が決まる」から」です。   多くの高校では、学力テストの成績と内申点を合算して合否を決定します。 そのため、学力テストで高得点を取るだけでは合格が難しく、日頃の積み重ねによる「内申点」が重要になるというわけですね。   内申点が合否を分けることもある 特に競争の激しい高校では、学力テストの点数が同じ場合、内申点が高い生徒が優先されることが多いです。 こう聞くと、一発で結果が決まってしまう学力テストだけでなく、内申点を上げることが合否を左右する重要なポイントになることが、じわじわと伝わるのではないでしょうか。         内申点の扱い 内申点は公立高校と私立高校で扱われ方が異なります。 詳しく見てみましょう。   公立高校の場合 すべての都道府県で「内申点」が公立高校の入試判定に活用されており、内申点の比重が大きいことが多いです。 地域によっては内申点が合否の半分以上を占めることもあります。地域によって違いもあるため「自分の住んでいる地域 + 内申点」などと検索してみてもいいでしょう。   私立高校の場合 私立高校では、学力テストの成績が重視される場合が多いですが、内申点も無視できない要素です。特に推薦入試では、内申点が重要な役割を果たします。 内申にある「出欠日数」が少ないと推薦すら受けられない可能性も出てきます。         内申書の内容 それでは、ここで内申書の中身について詳しく見てみましょう。 下の画像が内申書の一例です。 (出典:千葉県ホームページ https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/shidou/press/2023/koukou/050914jissiyoukou.html)   ①氏名などの基本情報 生徒の氏名や生年月日、住所などの基本情報が記載されます。   ②各教科の学習記録 各教科の成績や授業での取り組み方が詳細に記録されます。ここが学年別で書かれていることが、通知表との違いですね。   ③出欠日数などの学習時間の記録 学校にしっかりと通っているかが記録されます。私立高校の推薦入試の場合は欠席日数が多いとそもそもの出願ができない場合もありますから、やむを得ない欠席以外は避けましょう。   ④総合所見・行動の記録・特別活動などの記録 クラブ活動や学校行事での活躍、日常の行動などが記録されます。 地域によって内容は異なりますが、性格や人との関わり方、物事への取り組み方などの特徴が記載されることが多いです。 例えば、この記事に掲載している地域の内申書では「行動の記録」は「基本的な生活習慣」「健康・体力の向上」などの10項目に対して、「〇」が書き込まれるスタイルですね。 基本的には生徒の特長を「長所」として書くことが多いので、安心してご自身の個性を発揮してくださいね。   内申に記載される学年は都道府県によって異なる 内申書に記載される学年は地域によって異なるため、自分の地域のルールを確認しておきましょう。 例えば東京都や愛知県は中3の成績のみ、神奈川県は中2・中3の2年間、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県などは中1・中2・中3の3年間分の成績が内申に記録されます。         内申点の計算 ここでは、内申点の計算方法についてお伝えします。 自分の目指す高校にはどちらの内申点が関わるか把握しておきましょう。 自分の内申点を知りたい!と思ったときにも計算できますよ。   素内申 素内申とは、各教科の総合評価をそのまま合計した点数のことです。 満点は45点となります。 つまり、9教科の成績がオール4だった場合、9×4=36点となります。     換算内申点 換算内申点は、素内申を特定の基準に従って計算し直した点数のことです。特定の科目を2倍にしたり、1.2.3年生の成績をすべて合計したりと様々です。 学校や地域によって計算方法が異なります。    例えば、東京都の場合(3年生の成績のみが反映されます) 学力テストの結果と内申点は、都内公立高校の場合原則として7:3の比重です。 合否は1000点満点で判定されるため、学力テストが700点、内申点が300点となります。 令和5年度入学者選抜から、新しくスピーキングテストである「ESAT-J」の点数が加わり、総合得点は1020点満点になっています。   換算内申点を上記の内申点300点に換算するためには、以下の計算式が使用されます。  (自身の換算内申点)÷65点(換算内申点の満点)×300点   ※学力検査を3教科(国・数・英)、学力検査の得点と調査書点の比率を「6:4」で実施する学校もあります。また、定時制課程の第二次募集では「5:5」を採用する学校もあります。ご自身の目指す学校でそれぞれ調べてみてください。       内申点を上げるコツ 1:定期テストを頑張る 定期テストの成績は内申点に直結します。毎回のテストで高得点を目指しましょう。   2:実技4教科をおろそかにしない 音楽、美術、保健体育、技術・家庭などの実技教科も内申点に含まれます。割合が主要5教科と異なる可能性がありますが、侮ってはいけません。これらの教科は努力や取り組み方が成績に直結しやすいともいわれています。積極的に取り組むようにしましょう。 実技教科で高い成績を取ることで、学力テストの点数が多少低くても内申点で補うことができるかもしれません。   3:課題の提出や授業態度など日々の行動を意識する 課題をしっかり提出し、授業中の態度も良くしましょう。日常の行動が内申点に強く影響します。内申の「総合所見・行動の記録・特別活動などの記録」はここが重要視されますからね。         内申点アップに役立つ!おすすめの問題集 中学教科書ワーク 教科書に準拠した問題集で、基礎から応用まで幅広く学習できます。 とことん教科書に沿って作られているため、定期テスト対策にはばっちりです! また、日頃の予習復習にももってこいですよ。 みなさんが日頃お使いの教科書に合ったものを使ってください。 ワークの右上を見ると対応する教科書の名前が書いてあります。   ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら   定期テストの攻略本 定期テスト対策に特化した問題集で、効果的に点数を上げるための対策が盛り込まれています。 こちらも教科書に沿って作られている、通常「準拠版」と呼ばれるものです。 定期テストで出やすい問題を重点的に絞って作っているので、効率的にテスト対策ができます!   ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら     これらを活用して、確実に内申点を上げていきましょう!   教科書準拠の問題集を探すなら

中学生応援コラム 第3回「内申ってなんだろう? 高い内申を取るために必要なこと」

皆さん、こんにちは! このコラムでは、中学生が学校の勉強をスムーズに進め、良い高校入試を迎えるサポートをするために、学校の勉強や入試に向けて取り組むべきポイントをお伝えしていきたいと思います!     今までの更新コラム 第1回「高校入試のとらえ方(1) 種別と学科」第2回「高校入試の捉え方(2) 受験形態」第3回「内申ってなんだろう 高い内申をとるために必要なこと」第4回「内申点と将来の選択肢への影響」 第5回「定期テストってなんだろう 高得点を取るために必要なこと」 第6回「定期テスト成功の秘訣!普段から意識したいこと」 第7回「模擬試験はできるだけ早くから受けよう!」 第8回「勉強と部活の両立をどう捉えるか」 第9回「高校の選び方とその先」 第10回「自主性と主体性」   3回目の今回は、「内申点」について詳しく解説していきます。     内申点とは? 内申点は、通常1〜5の5段階で評価される、科目別の評価点です。この数値は現在の学習指導要領(日本の学校教育のルールブック的なもの)に基づいて、三つの観点で評価されて決められます。   その観点というのは (1)知識・技能 (2)思考力・判断力・表現力 (3)主体的に学習に取り組む態度 の3つです。   3つの観点 (1)の「知識・技能」は、小テストや定期テストなどの得点や、実技テストの評価などがメインになります。 以前は、内申点といったらこのテストの得点でほぼ全て決まっていた時期もありました。 しかし、現在ではテストが内申点に占める割合は全体の1/3です。他の二つの観点も高くないと、高内申は狙えなくなっています。 つまり「一夜漬け」のやり方では、内申点は高くなりづらいのです。     では残りの二つはどのような観点なのか、気になりますよね。   (2)の「思考力・判断力・表現力」は、2010年頃からクローズアップされてきた観点です。 テストの中で発展・応用問題として考えなければいけない問題が出てくるケースがありますが、それはこの力を測っているといえます。 テスト以外にも、レポートやノート、プレゼンテーションなど、工夫したり自分なりの考えを伝えたりするものに表れてくるので、提出物やプレゼンのクオリティを頑張って高めていくことが大切です。     (3)の「主体的に学習に取り組む態度」は、2020年頃の学習指導要領の改訂で盛り込まれた、新しい観点です。 読んで字のごとく、誰かにやらされてイヤイヤやるのではなく、自分で考えながら前向きに学習を進めていく態度そのものを評価する観点です。 テストや提出物などタイミングが決まるものではなく、まさに「日々しっかり学習しているか」を評価される、ということです。 ただ、家での様子まで学校側はわかりませんから、実際は授業を受ける姿勢であるとか、発言や参加の多さとか、課題や提出物などを最低限以上に取り組んでいるかとか、そういう数値にはならないようなものを先生たちが評価する、ということになります。   内申点を高めるには? 一般的には、これらの観点はABCで評価され、内申点はAAAだと5〜4、BBBだと3、CCCだと2〜1とされ、各自治体や学校の基準で決められます。 つまり、内申点を高めようと思ったら、どれか一つだけ頑張るのではなく、三つともしっかり取り組む必要がある、ということです。   通知表にこの観点別評価もはっきり明記されますので、自分が内申点を上げるためにどの観点に力を入れる必要があるのか、ということもわかります。 必要であれば、その科目の先生に直接、通知表を持って「何をすれば観点別評価を上げられるか」と聞いてみるのが効果的だと思います(それこそ「主体的」にやってみてください)!       次回は、この「内申点」がどれくらい入試に影響を持ってくるのか、それによって将来の進路選択にどのような影響があるのか、ということを説明していきます!       筆者:金澤 浩(かなざわ ひろし) 大手学習塾で20年以上指導し、様々な生徒を合格に導く。現在は共育コンサルタントとして講演会や個別での進路選択や学習の支援に取り組む