2024/08/20

調査!「教科カラー」って何色?

みなさんは、「この教科はこの色」というイメージを持っていますか?

 

たとえば、国語は赤、数学は青、など…です。

この色、ある程度似たような傾向になるかと思えば、「え?その色なの!?」と驚くこともありますよね。

SNSでも度々話題となっている問題です。

 

『教科書ワーク』の出版社、文理では、教科色がだいたい決まっています。

 

なぜ今の色なのか?を調査してみたいと思います。

 

 

事前にアンケートを実施


まず、世間的にはどういうイメージが多いのだろうか?

 

ということで、文理LINE公式アカウントの友だちを対象に、アンケートを実施しました。

 

 

ー実施内容ー

回答期間:2024/8/16~8/19

回答人数:609名

国語、算数・数学、理科、社会、英語それぞれについて、次の選択肢から選び回答

・赤系(ピンクも含む)

・青系

・緑系

・オレンジ系(黄色も含む)

・紫系

・その他

 

ご協力くださった皆さん、ありがとうございました!

 

早速結果を見ていきましょう。

 

 

 

国語は?

1位は圧倒的多数で、赤系(ピンク含む)でした!

次に多いのはオレンジ色で、暖色系のイメージが強いようです。

ちなみに国語がオレンジ系であるときは、英語が赤系であることが多かったです。

紫からは、古文や漢文のようなイメージも感じます。

 

 

 

算数・数学は?

これも圧倒的な得票差で、青系が1位でした。

他の教科と比べても、イメージが共通しているようです。

その中でも、暖色の赤や黄色などのイメージもあったのが意外でした。

その場合は、他のいずれかの教科で青系を選んでいることがほとんどでした。

 

 

 

理科は?

理科は1位が緑系、差はありますが、次点がオレンジ・黄色でした。

自然を扱うこと、理系科目で数学と同じ寒色のイメージがあることなどからでしょうか。

理科がオレンジ系である場合、社会を緑色と置いている場合が多いです。

理科は物理・科学・生物・地学と4分野があり、どの分野が最初に頭に浮かぶかによってもイメージは異なるのかもしれません。

 

 

社会は?

1位はオレンジ系(黄色を含む)でした。

2位は緑系で、そうとらえる場合は理科がオレンジ系になるケースが多いです。

または、理科が紫・社会が緑・英語がオレンジ系、もよく見られました。

オレンジ系が強い理由として、国語が赤、算数・数学が青、理科が緑と考えた場合は、

オレンジや黄色が残る、という可能性や、歴史や地理から土のイメージもあるのかもしれません。

(その他のうち、22票は茶色でした)

理科と同様に、地理は緑、歴史は茶色、公民は紫…など、分野によっても印象が変わるかもしれませんね。

 

英語は?

英語は比較的分かれる結果となりました。

1位は紫系ですが、オレンジ系、赤系もそこそこの得票です。

今回選択肢を統合してしまいましたが、4教科以外の色としてピンクや黄色を使うパターンが多いのかもしれませんし、

教科のイメージというより、他の4教科以外の色ということで、ばらけているのかもしれません。

特徴的だったのは「その他」の解答も多種多様であったことと、「何色でもない」「特にイメージがない」「虹色」などの解答があったことです。

 

 

結果について

大きな傾向としては、

国語=赤・ピンク

算数・数学=青

理科=緑

社会=オレンジ・黄

英語=紫

が多いようです。

国語が赤、算数・数学が青、はかなり強く、その他の色をどの教科に割り振るかには多少ばらつきがありますね。

 

 

 

ところで…

教科そのものに対して色のイメージを持つようになった、

というよりも、

『教科書ワーク』をはじめ、学習参考書にこの傾向が多いため、そちらからイメージが定着した、

という人も多いと思います。

 

実際、このアンケートの回答者の方々には『教科書ワーク』を使ってくださっている方も多いため、

今回の傾向は多少『教科書ワーク』に引っ張られていることも考慮しないといけないでしょう。

 

 

そこで気になるのは、

なぜワークはその色を使っているの?

ですよね。

私も気になります。

 

 

さっそく、文理の教科色はなぜこの色?を調査していきます!

 

 

 

 

文理の教科色

文理の教科色といえば、この配色です。


国語=赤・ピンク

算数・数学=青

理科=緑

社会=オレンジ・黄

英語=紫

 

ワーク以外のシリーズを見ても、全てのシリーズで踏襲されていますね。

(稀に、国語が赤の場合に英語にピンクを使うこともあります)

 

 

 

 

どうしてこの色なの?

結論からいうと、これだ!という答えは得られていません。

かなり昔から踏襲されてきている配色ですが、なかなかその理由までは語り継がれておらず、

当時の詳しい状況を知る人に話を聞くことが容易ではない状況です。

 

 

 

いつからこの色になった?

とはいえ、わかりませんでした!では終われない!ということで、

いったいいつから今の色の組み合わせなのか?」を調べてみることにしました。

 

 

さっそく、文理の古いカタログを引っ張り出してみます。

 

 

 

 

カラーで確認できる最も古いカタログ(昭和54年!)を見てみます。

当時、まだ『教科書ワーク』は発売していないのですが…

 

『教科書ドリル』を見てみると、なんと今とは色がちがっています!

 

国語 黄色

社会 ピンク

算数 青

理科 緑

 

 

 

また、当時あった『絶対』というシリーズでは、

 

国語 ピンク

数学 青

理科 緑

社会 茶色

英語 オレンジ

になっていました。

途中までは同じですが、社会が茶色、英語がオレンジですね。

 

 

教科ではなく学年で色わけされているシリーズも多いようです。

 

 

 

 

つづく昭和55年は、教科書ワーク発刊の年!

早速見てみると、国語がオレンジ、算数が緑での発刊でした。

 

 

 

 

昭和58年には、教科書ワークに理科・社会が登場します!

 

国語 赤

算数 緑

理科 藤色

社会 ピンク

 

 

ちなみにこの年装丁が一新された教科書ドリルでは、緑色だった理科が黄土色になっていました。

緑=理科で定まっていたわけではないようです。

 

 

 

 

昭和59~60年には、中学教科書ワークが登場!

 

国語 オレンジ

数学 緑

理科 藤色

社会 ピンク(紫?)

英語 青

 

小学校の教科書ワークに合わせつつ、初登場の英語はでした!

 

 

 

 

 

そしてついに

 

変化が起こったのは昭和61年度でした。

 

 

この年の改訂で、教科書ワークがついに

国語 ピンク

算数 青

理科 緑

社会 オレンジ

の今の形に!

 

新刊の教科書準拠ドリルも、同様の色分けになりました。

 

 

 

翌年の中学教科書ワーク改訂で、こちらも小学校と揃った色かつ英語は紫、となり、

ここから『教科書ワーク』としては、この配色が固定になっています。

 

 

ちなみに、教科色として黄色が入っていないのは、教科書ワークのデザインが黄色ベースだったからと思われます。

 

 

ほぼ同時期に発刊された塾向け教材はまた異なる色分けだったので、

この時点では、文理の方針として教科色が定まったというレベルではなさそうです。

 

 

2000年ごろのカタログから、発行銘柄一覧のページがカラーとなっており

そのページの教科の色分けはこのようになっています。

 

国語 ピンク

算数 水色

理科 黄緑

社会 茶色

英語 薄紫

 

2000年代からは、そういうもの、という雰囲気はすでにありそうですね。

 

※社会については、店頭での見栄えを意識して茶色よりはオレンジが使われるようになっていき、

現在ではカタログの発行銘柄一覧の色分けでも、オレンジになっています。

 

 

その後を見ていくと、『教科書ワーク』以外のシリーズでは教科色を使わないデザインも多かったのですが、

2007年発刊のトップクラス問題集や、2008年発刊の完全攻略シリーズの時点では、

教科色がお決まりのものとして定着しているように見えます。

 

↓トップクラス問題集

↓完全攻略

 

 

調査結果

ということで、文理の教科色が初めて登場したのは、

昭和61年の『教科書ワーク』

翌62年の『中学教科書ワーク』

でした。

 

その後、この配色が定着してきていることから、このときの『教科書ワーク』の配色決めが大きな影響を持ったことは間違いありません。

 

残念ながら、その昭和61年になぜその色に決めたのか?について、有力な情報は得られていません。

そこで、仮説を考えてみました。

 

 

教科書ワークはなぜこの色?仮説を考えてみる

※あくまで文理の『教科書ワーク』の場合であり、あくまで仮説です。

 

まず最初に国語・算数が発刊されたときは

算数は寒色、国語は暖色、というイメージがあった上で、デザイン的なバランスから算数・数学を緑、国語を赤に。

 

理科・社会が追加されると、理科は寒色かつ算数と区別できる青、社会は暖色かつ国語と区別できるピンク。

 

と決めていったのではないでしょうか。

 

 

つまり、昭和58年の

国語 赤

算数 緑

理科 藤色

社会 ピンク

は、こだわりがあったというより、結果としてそうなったということです。

 

 

そして昭和61年、全教科そろった状態での改訂となったときに、改めて教科の色を考えたはずです。

そしてその時には、

 

まず、表紙デザインのベースが黄色であることから黄色は入れない!

 

算数・数学は理系・数字・合理的等のイメージから青!

 

国語は算数・数学との対比で赤

 

理科は自然からの連想で緑!

 

社会は算国理とのバランスや、地理・歴史からの連想で茶色、見栄えを考慮してオレンジ!

 

英語はそれらと異なる色で紫!

 

と、連想されるイメージや、イメージの強い教科とのバランスから決められたのではないでしょうか。

 

お店で並んだ時の見栄えも意識する学習参考書においては、この、教科間のバランスという要素も結構大きいと思われます。

多くの学習参考書においてこの配色が採用されているのも、同じような事情かもしれません。

 

 

 

おわりに

教科色のイメージというものは、

その教科自体から連想されるイメージと、

学習参考書の出版社側の配色やデザインの都合が、

お互いに影響し合ってできているようです。

 

 

すべての出版社が文理と同じ考えではないため、使うワークによって配色は変わりますし、

同じ教科でも何を思い浮かべるか(小説か古典か、化学か地学か、地理か歴史か)によって、

抱くイメージは変わってきます。

また、学校のワークでは学年で色が分かれていることも多いため、

そのイメージが残っている人もいるでしょう。

 

 

文理がなぜこの教科色を使うのか?について、

多くを推測に頼ることになり、明確な答えには至りませんでしたが…

一つの明確な理由・こだわりがあるようなものではなく、社内でも徐々に形成された、というのが正解なのかもしれません。

 

 

2学期が始まったら、ぜひクラスの人とお互いの教科色について話してみてください!

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

また調査が進展することがあれば、記事を書きたいと思います。

 

 

 

◆◇今回の執筆者◆◇

 イニシャル:M.I.

 所属:営業部門

 年齢:20代

 今回のひとこと:

自分は文理と同じ色の組み合わせを想起するのですが、

もともとそのイメージを持っていたのか、

文理に入社してそうなったのか、もはやわかりません。

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わからないことがあったとき、どうする?

「授業で言ってたことが理解しきれなかった」 「問題の解き方がわからない」   わからないことがあるとき、みなさんはどうしていますか? 今日は、わからないことがあったときの解決方法について、 いくつかご紹介します!       先生に聞く 授業やテストでわからないことがあるとき、一番手っ取り早いのは先生に聞くことです。 質問する前には「何がわからないか」を少し整理しておくと話しやすいです。 「何がわからないのか」ではなく「どこまでならわかるのか」を考えて、伝えてみましょう。     話しかけるのは緊張してしまう!というときは・・・     まず「今質問をしてもいいですか?」と聞いてみましょう! いきなり用件を全部伝えようと思うと、なかなか声が出ないもの。 一度、小さい会話を挟むことで、心に余裕を持ちましょう。 また、先生にはタイミングによって、質問に答える時間がないこともあります。 その意味でも、一度質問をしてもいいか尋ねるのがよいです。     そして、質問したいものを見せながら、聞きましょう! わからない問題について聞くときは、 その問題自体・解答解説・自分で解いたときのノート、を持っていき、 それらを見ながら話してみましょう。 聞きたいことをメモに書き、見ながら聞いてもいいです。 質問は発表とは違うので、何も見ずにしゃべる必要も、よどみなくしゃべる必要もありません。 自分がわからないと感じた時のことを、ゆっくり1つずつ言葉にして伝えてみてください。         同級生や先輩に聞く それでもやっぱり先生に聞くのはハードルが高い…と感じるなら、 同級生や先輩に聞いてみてもいいですね。 同じ学校で同じような授業を受けている相手だと、質問の意図が伝えやすいです。 「この問題解けた?」「さっきの授業のこれってどういうこと?」 など、気軽な感じで聞いてみましょう。 もちろん、ちがう学校の友達に聞いてもいいです!         本を調べる いやいや、先生や友達に聞くのはどうしてもハードルが高くて… そんなときは、自分で調べてみましょう! まず、本を調べてみることから始めましょう。     どんな本を見る? 教科書 一番はまず教科書です。 わからないことがある単元をじっくり読みましょう。 目で追ってわからないときは、声に出しながら、書き写しながら読むのも試してみてください。 教科書では説明が足りないと感じたら、便覧や資料集も見てみたり、 「教科書ガイド」のような、教科書の内容を一歩踏み込んだ形で解説したものを書店で探してみてもいいです。     辞書 国語や英語の文章に関する疑問であれば、言葉の意味を辞書で調べてみたら 解決することも多いです。 特に、 ●1つの単語が複数の意味をもつことがある ●特定の単語を組み合わせた慣用的な表現がある といった理由から意味をつかみづらくなっている可能性があり、 辞書を調べると、そのあたりも載っていることがあります。 1つ目の意味だけでなく、用例なども併せて確認してみてください。     図書館で探す 学校の図書室や近くの図書館に行って、関連する本を探してみましょう。 たとえば歴史では、ページ数等の関係で教科書では省かれている事柄があったりします。 「この出来事とこの出来事のつながりがいまいち理解できない」といったときに、 その時代のことを書いた本を読むと、納得ができるかもしれません。 歴史に限らず、教科書以外の切り口で説明した本を読むことで、理解が進むことがあります。     図書館では、ジャンルごとに棚がわかれているため、まずあてはまりそうなジャンルの棚を探してみましょう。 検索機を使って、書名やキーワードをもとに棚の場所を調べることもできます。     図書館では司書さんの力も借りられます 「なかなか目的に合う本が見つからない」 そんなときは、図書館のカウンターにいる司書さんに質問してみましょう。 目的に合う本を探す相談に乗ってくれます。 これを、「レファレンスサービス」といいます。 いきなり話しかけるのが不安な人は、 近くの図書館のレファレンスサービスについて調べてみてください。         本でわからないことにはネット検索も ネット検索の注意点 ネット検索は、いつでもどこでもたくさんの情報にアクセスできてとても便利です。 ただし、中には危険なサイトも存在します。 必ず、保護者の方や学校に許可された検索エンジンを使うようにしましょう。   また、ネットを使う際は「誤った情報が載っている場合もある」ということを覚えておきましょう。 Webサイトはだれでも作れますし、制作者の名前を公表する必要もありません。 複数のサイトを見比べる・情報の出所が正しいかどうか確認するなどして、十分注意してください。     ネット検索のコツ 検索は、キーワードを並べて行います。 具体的なキーワードを増やすほど、目当ての情報にたどり着きやすくなるはずです。 たとえば、 「数学 わからない」 ではなく・・・ 「中1 二次方程式 解の公式 見分け方」 といった具合です。 自分の学年を入れておくと、その学年に適した説明をしているサイトを見つけられます。   他にも 用語の意味などを調べたいときは、「とは」をつけて 「太閤検地とは 中学歴史」 その理由などを調べたいときは「なぜ」をつけて 「太閤検地 なぜ 中学歴史」 とすると、「太閤検地 中学歴史」だけで調べるよりも効果的です。     検索テクニック 検索を便利にするテクニックの一部をご紹介します。 AND検索 と OR検索 AND検索はキーワードを「 AND 」でつなぐことで、 キーワードの組み合わせに合致するページを検索します。   OR検索はキーワードを「 OR 」でつなぐことで、 いずれかのキーワードを含むページを検索します。   たとえば、 「ケーキ AND 大福」で検索すると、 ケーキ風の大福や大福のようにもちもちしたパンケーキなど、両者に関連するページが出てきます。 「ケーキ OR 大福」で検索すると、 ケーキのお店や大福のお店も検索に引っかかるようになります。   AND検索は、単にスペースでつなぐことでも実行できます。 (つまり普通に検索すると、AND検索になっています)     NOT検索 キーワードの前に「-」(ハイフン)を入れることで、 そのキーワードを除いた検索をすることができます。   たとえば、「モンブラン」で検索すると、当然ケーキのお店がたくさん出てきますが、 「モンブラン -ケーキ」といった検索をすると、 ケーキではない、”モンブラン”という名称がついたもの、が出てくるようになります。 「どら焼き -こしあん」で、つぶあんのどら焼きを探すこともできますね。     検索方法テクニックはほかにもありますが、代表的なものを紹介しました。 AND検索を基本にしつつ、思ったように結果が出ないとき、いろいろ試してみてください!           わからないことをそのままにしない 「わからないことがある」ことは、決して悪いことではありませんが、 わからないことをそのままにしていると、いつか悪い結果になる可能性があります。   一番わかりやすいのは、テスト対策です。 ?と思ったタイミングで解消しておけば、テスト前は暗記や問題演習にあてられますが、 わからないままにしておくと、まずそこの解決から始めなければなりません。   また、数学や英語は過去に習ったことを土台にして新しいことを習っていくため、 土台の部分が腹落ちしていないと、ついていけなくなりやすいです。     わからないことをわかるようにしたい、という気持ちがあるのなら、 それはとても素晴らしいことですし、人より少し時間が必要だったとしても、必ずわかるようになります。   今日紹介した方法のはほんの一部ですが、少しでも疑問を解決する助けになれば幸いです。           文理の「わからないをわかるにかえる」もよろしくお願いします! ▶シリーズページはこちら  ▶ご購入はこちら         ◆◇今回の執筆者◆◇  イニシャル:M.I.  所属:営業部門  年齢:20代  今回のひとこと: 「聞くは一時の恥 聞かぬは一生の恥」ということわざがあります。 一時とはいえ恥ずかしい思いしたくないよって思ったりもしますよね。 でもことわざにまでなっているということは、たくさんの人生の先輩たちがそう思ったわけで… やっぱり、聞いた方がいいんだと思います。

夏は受験の天王山!「天王山」って何? 夏のギモン5選

暑い日々が続きますね! 夏は受験の天王山!!!とよく言われます。受験生の皆さんは、勉強はかどっているでしょうか?   ★宣伝★ 文理のLINE公式アカウントに「夏休み応援メニュー」出現中! 夏休みの計画づくりをサポートします。 くわしくはこちら     ところで…「天王山」って、何か知っていますか? 今日は、夏にまつわる、ちょっとしたギモンを5つ取り上げます!         夏は受験の天王山!「天王山」って何? 「天王山」は、「てんのうざん」と読みます。どういう意味でしょうか?   天王山とはとても高い山のことで、登るのが大変だけど重要という意味…… ということではありません。   天王山は京都にある山のことで、本能寺の変のあと、明智光秀と羽柴秀吉が戦った場所です。明智光秀は織田信長の家臣でしたが、信長を裏切ります。信長は京都の本能寺で命を落とすことになりました。これが本能寺の変です。同じく信長の家臣であった羽柴秀吉(のちの豊臣秀吉)が、敵討ちのため京都へ進軍。光秀は京都で迎え撃ちます。 2人の戦いは秀吉の勝利で終わり、その後秀吉が天下統一を果たすわけですが… その中で、「秀吉が先に天王山を占拠したこと」が、勝敗の大きな分かれ目となったといわれています。   このことから、「勝敗の分かれ目」「ここ一番の大勝負」といったときに、「天王山」という言葉を使うようになりました。 つまり、夏休みを制する者が受験を制する、夏休みが結果に大きく影響する重要な時期、ということですね。       暑い日に、道路がゆらゆらして見えるのはなぜ? 「暑い暑い」と言いながら、家に帰っているとき…道路の上のあたりが、ゆらゆらして見えることはありませんか?   これは、「シュリーレン現象」と呼ばれる現象です。強い日差しでアスファルトが温まると、地面に近い空気が温められて、膨張します。 膨張すると、空気の密度が低くなり、密度の高い空気がある方に上昇していきます。 密度が異なると、光の屈折率…曲がり方、が変わってきます。 密度の異なる空気が混ざり合うことで光の屈折が様々な方向に起こり、それがゆらぎとして目に見えているのです。   この空気のゆらぎは、「陽炎(かげろう)」とも呼ばれます。かっこいいですね。   なお、シュリーレン現象は空気中だけで起こるものではなく、水に食塩や砂糖などを溶かすときにも見ることができます。         どうして花火大会は夏に多いの? 花火大会はとても楽しいけど、蒸し暑いし人も多くて大変… どうして夏にやることが多いのでしょうか。   諸説ありますが、一説としては、 「もともとは、江戸時代に行われていた慰霊祭が起源だから」というものがあります。   江戸時代、飢饉や疫病の流行で多数死者が出たことを受け、隅田川の川開きの日に慰霊のための水神祭が開かれました。 そこで打ち上げ花火が上げられたことをきっかけに、隅田川の川開きの際に打ち上げ花火を上げることが恒例行事となり、全国に広まった、という説です。   「花火と言えば夏」と漠然と思っていましたが、こんな始まりがあったんですね。 教科書に載っている「江戸時代」は、現代とつながっているんだな、と実感できます。         かき氷っていつからあるの? みなさんは今年、かき氷食べましたか?私はまだです。   最近はふわっふわでクリームたっぷり、ケーキのようなかき氷なんかもありますが、かき氷っていつごろから食べられているのでしょうか。   原型となるものは、少なくとも平安時代には食べられていたことが分かっています。 教科書にも載っている、清少納言の『枕草子』の中には…   削り氷に甘葛(あまずら)入れて、あたらしき鋺(かなまり)に入れたる   という文があります。 天葛はシロップのようなものです。 つまり、「削った氷にシロップをかけて、あたらしい金属のお椀に入れたもの」ということになります。 完全に“かき氷”ですね。   当時は冷凍庫もありませんから、氷は貴重なものでした。限られた人だけが食べられる、高級スイーツだったんですね。   今では、だれでも気軽にかき氷を食べられるようになりました。「清少納言も食べたんだな」と思うと、これまた味わい深くなりそうです。           夏休みにドリルがおすすめなのはなぜ? さて、最後のギモンです。 「夏休みに自分でドリルを用意して取り組む」 これって必要なのでしょうか?   結論から言うと、おすすめ!です。 その理由は2つあります。 1)休み中の学習習慣を維持するため 2)授業が進まない間に、苦手を克服するため 1)休み中の学習習慣を維持するため 休み明け、突然毎日授業がある生活に戻るのは大変なもの。「毎日少しでも机に向かう習慣」は、なるべくつけておいた方が安心です。(短くてもOK)手軽なドリル、楽しく取り組めるドリルを買って、ちょこっとずつ取り組むのはいかがでしょうか。   たとえば…   教科書ドリル ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら     おかしなドリル ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら     2)授業が進まない間に、苦手を克服するため 毎日授業で新しい知識を覚える中で、復習を並行して行うのは意外と大変…長い休みは、絶好のチャンスです! 分野に特化したドリルや、ざっと全体をさらって苦手を見つけられるドリルを使って、休み中に苦手をつぶし、2学期に向けた土台を作りましょう。   たとえば…   できるがふえるドリル ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら   全科まとめて ▶シリーズページはこちら ▶ご購入はこちら     おわりに 夏のちょっとした疑問について、取り上げてみました。 知ると、「なるほど!」となることばかりで、楽しいですね。   普段の生活の中で、ふと思ったことがあれば、ぜひ調べてみてください。 自由研究の糸口なんかも、見つかるかもしれません。         ◆◇今回の執筆者◆◇  イニシャル:M.I.  所属:営業部門  年齢:20代  今回のひとこと: かき氷食べたいです。