2026/10/30

小学生の読書習慣を育てるには? 本をあまり読まない子どもへの親の関わり方

 

 

 

はじめに

10月27日から11月9日までは「読書週間」。そして、11月3日は「文化の日」です。

この時期、「子どもにもっと本を読んでほしい」「小学生のうちに読書習慣を身につけてほしい」と考える保護者の方も多いのではないでしょうか。

 

  

 

一方で、こんなお悩みはありませんか?

 本を買っても、なかなか読んでくれない

 「本を読みなさい」と言うと、嫌がってしまう

 ゲームや動画、マンガには夢中なのに、文字の多い本には興味を示さない

 読解力を身につけてほしいけれど、どうすれば本を読むようになるのかわからない

 

子どもに読書を楽しんでほしいと思うのは、自然な親心です。

しかし、読書を無理に勧めることで、かえって本から遠ざかってしまうこともあります。

小学生の読書習慣を育てるために大切なのは、子ども自身が「これを読んでみたい!」と思える機会を増やすことです。

最初からたくさん読ませることではありません。

難しい本や大人が選んだ名作だけを読む必要はありません。

図鑑でも、マンガでも、短いお話でも大丈夫。自分の興味に合った本を見つける経験が、読書を楽しむきっかけになります。

この記事では、子どもが本を読まない理由を考えながら、

・図書館や書店での本の選び方

・読書嫌いを防ぐ親の関わり方

・家庭で無理なく読書習慣を育てる方法

を紹介します。

 

 

なぜ小学生は本を読まないの? 読書嫌いになる理由と親ができること

子どもが本を読まないからといって、必ずしも本そのものが嫌いとは限りません。

本に興味をもつきっかけがなかったり、自分に合った本を見つけられなかったり、読むことに苦手意識があったりする場合もあります。

まずは、子どもが本を手に取らない理由を考えてみましょう。

 

1. 自分に合った本がわからない

書店や図書館には、たくさんの本が並んでいます。選択肢が多すぎて、何を読めばよいのかわからず、迷ってしまう子どももいます。

特に、普段あまり本を読まない子どもには、文字がぎっしり詰まった本や長編小説は、読む前から難しそうに感じます。

そのようなときは、好きな動物やスポーツ、ゲーム、乗り物など、子どもが興味をもっているテーマから本を探してみましょう。

「子どもに何を読ませよう?」ではなく、「今、子どもは何に興味があるのかな?」と考えることが、本選びの第一歩です。

 

2. 読書が「勉強」や「やらなければならないこと」になっている

 「本を読むと勉強になるよ」

 「もっと本を読めば、国語の成績もよくなるよ」

こうした親の声かけも、子どもを思うからこそ出てくるものです。

ただ、読書のたびに勉強や成績の話をされると、「本を楽しむ」よりも「読まなければならない」という気持ちのほうが強くなってしまうことがあります。

大切なのは、読書を学習のためだけの活動にしないことです。

 「面白い話に夢中になる」

 「知らなかったことを知る」

 「好きなキャラクターの活躍を楽しむ」

このような体験そのものを大切にしましょう。

 

3. 読み切る自信がない

長い文章を読むことに慣れていない子どもは、読書の途中で疲れたり、内容がわからなくなったりすることがあります。

最初から分厚い本に挑戦する必要はありません。イラストが多い本や短編集、写真が豊富な図鑑など、子どもが楽しめそうな本を選べば十分です。

「最後まで読めた」という経験だけでなく、「この本、面白かった!」と思えた経験が、次の一冊につながります。

子どもが本を読まないときは、無理に読ませる前に、興味・難易度・読書へのイメージを見直すことが必要です。

 

 

小学生が自分で読みたい本を見つける! 本選びの4つのコツ

子どもが読書を楽しむためには、自分の興味に合った本と出会うことが大切です。

ここでは、図書館や書店で実践できる4つの本選びのコツを紹介します。

 

1. まずは薄い本や短いお話から始める

本を読むことに慣れていない子どもには、短い時間で楽しめる本がおすすめです。

たとえば、次のような本から始めてみましょう。

 イラストや写真がたくさん入った本

 1話が短い物語(短編集)や1冊が薄い本

 見開きごとに楽しめる本

 文字が大きく、読みやすい本

 

本を選ぶときは、ページ数や文字の量だけではなく、子どもが「これなら読めそう」と感じられるかどうかを大切にしてください。

読書に慣れてきたら、長い物語や新しいジャンルに少しずつ挑戦してもよいでしょう。

大切なのは、最初から難しい本を読ませることではなく、子どもが自分のペースで本を楽しめるようにすることです。

 

2. 図鑑や学習マンガも、読書の入り口にする

「読書といえば、文字が中心の小説や物語」と考えていませんか?

実は、読書の入り口はさまざまです。

 図鑑

 →動物、恐竜、宇宙、植物など、好きなテーマを深く知る

 学習マンガ

 →歴史や科学、社会の仕組みなどを物語と一緒に学ぶ

 写真集、ビジュアルブック

 →写真やイラストをきっかけに、解説や説明文に親しむ

 なぞなぞ、クイズの本

 →問題を解きながら、短い文章を読む楽しさを知る

 

    

 

 

子どもが好きなテーマの本ならば、自分が知りたいことを見つけるために、ページをめくることもあるでしょう。

文字だけの本を読むようになることを急がず、まずは本を通して「知るのは面白い」「読むと楽しい」と感じる経験を増やしていきましょう。

 

3. 表紙やタイトルの直感を大切にする

子どもが本を選ぶ理由は、大人と同じとは限りません。

 「表紙のドラゴンがかっこいいから」
 「タイトルが面白そうだから」
 「変な生き物の写真が載っていたから」

そんな理由で子どもが選んだ本でも、もちろん大丈夫です。

表紙やタイトル、イラスト、写真などは、本に興味をもつ大切なきっかけになります。

子どもが本を手に取ったら、「どこが気になったの?」「この絵、面白いね」と声をかけてみましょう。

選んだ理由を否定せず、興味をもったこと自体を認めるのがポイントです。

大人が思いもよらなかったテーマに、子どもの新しい好奇心が隠れているかもしれません。

 

4. 本を選ぶときは、子ども自身に決めてもらう

図書館や書店では、親子で本を探す時間も楽しみたいものです。

その際におすすめなのが、子どもが自由に選べる本を必ず1冊用意することです。

たとえば、図書館で3冊借りるなら、1冊は子ども自身が好きな本を自由に選ぶルールにします。

親から見ると、少し幼く感じる本や、学年の割に簡単そうな本を選ぶかもしれません。それでも、まずは本人の選択を尊重してみてください。

自分で選んだ本には、「読んでみよう」という気持ちが生まれやすくなります。

もちろん、親が本を紹介したり、一緒に探したりするのもよい方法です。ただし、最後に選ぶ楽しさまで奪わないことを意識しましょう。

 

 

 

 

子どもの読書嫌いを防ぐには? 親が避けたいNGな声かけとおすすめの対応

本を選んだ後は、家庭での関わり方も大切です。

子どもに本を読んでほしいと思うあまり、知らず知らずのうちに読書をプレッシャーにしてしまうこともあります。

ここでは、避けたい声かけと、おすすめの対応を紹介します。

 

NG:「どこまで読んだの?」「どんな話だった?」と毎回確認する

読み進めたページ数や物語の内容を確認することが、いつも悪いわけではありません。

ただ、読むたびに質問されると、子どもは「ちゃんと読めているかチェックされている」と感じることがあります。

おすすめの対応:感想を求めず、気軽な会話を楽しむ

たとえば、こんな声かけがおすすめです。

 「その本、面白そうだね」

 「どの絵が好き?」

 「このキャラクター、気になるね」

子どもが話したそうなら耳を傾け、話したくなさそうなら無理に聞き出さなくても大丈夫です。

読書の感想を上手に話せることよりも、本を楽しむ気持ちを大切にしましょう。

 

NG:「借りた(買った)のだから、最後まで読みなさい」と強制する

自分で選んだ本でも、読み始めると「思っていた内容と違った」「今の自分には難しかった」と感じることがあります。

大人でも、買った本を最後まで読めないことはありますよね。それと同じです。

おすすめの対応:合わない本があることも認める

「読んでみたら、ちょっと違ったんだね」「次は別の本を探してみようか」と、自然に受け止めてみましょう。

途中で読むのをやめた経験も、自分に合う本を知るためのきっかけになります。

ただし、文章を読むこと自体に強い苦手意識がある場合は、単に本の好みの問題と決めつけず、本人がどこで困っているのかを一緒に確認することも大切です。

 

NG:「もっと難しい本を読みなさい」とレベルを上げる

「せっかく本を読むなら、ためになる本を読んでほしい」と思うこともあるでしょう。

しかし、子どもが楽しんでいる本を否定したり、学年に合っているかどうかだけで本を選んで勧めたりすると、子どもは自由に本を選びにくくなってしまいます。

おすすめの対応:今楽しんでいる本を認め、興味を広げる

好きな本を十分に楽しんだら、関連するテーマの本を紹介してみるのがおすすめです。

たとえば、恐竜の図鑑が好きなら、恐竜が登場する物語や、地球の歴史についての本を一緒に探してみましょう。

好きなものを出発点にすれば、新しいジャンルにも自然に興味が広がる可能性があります。

 

 

小学生の読書習慣を身につける! 家庭でできる3つの工夫

読書習慣を育てるために、特別な教材や大きな本棚を用意する必要はありません。

毎日の暮らしの中に、本とふれ合うきっかけを少しずつ増やしてみましょう。

 

1. リビングなど、手に取りやすい場所に本を置く

本が本棚の奥や子ども部屋にしまわれていると、読みたいと思っても、手に取るまでにひと手間がかかります。

そこでおすすめなのが、リビングのテーブルやソファの近くなど、家族が過ごす場所に数冊の本を置いておくことです。

子どもの好きな図鑑やマンガ、短い物語などを、いつでも読めるようにしておきましょう。

子どもが目に入った本を何気なく開いたり、気になるページだけを読んだりすることも、本に親しむきっかけになります。

 

 

 

2. 毎日少しだけ、本にふれる時間をつくる

読書習慣というと、毎日30分、1時間といった長い時間を確保しなければならないと思うかもしれません。

しかし、最初から長時間読むことを目標にする必要はありません。

たとえば、次のような時間を活用してみましょう。

 ・寝る前に、好きな本を数ページ読む

 ・休日の朝に、親子で本を開く

 ・図書館に行く日を、月に数回決めておく

 ・家族で出かけるときに、移動中に読める本を持っていく

 

子どもの生活リズムや興味に合わせて、無理のない方法を見つけることが大切です。

本を読まない日があっても、失敗ではありません。読書を義務にせず、また読みたくなったときに手を伸ばせる環境を整えましょう。

 

3. 親も本を楽しむ姿を見せる

「本を読みなさい」と声をかけるだけでなく、親自身が読書を楽しむ姿を見せることも、子どもにとって本を身近に感じるきっかけになります。

 

 

小説や雑誌、趣味の本、実用書など、読むものは何でも構いません。

親が本を読んで笑ったり、面白かったことを家族に話したりする姿を見て、子どもは「本って楽しそう」と感じるかもしれません。

親子で同じ本を読んで感想を話し合うのもよいですし、それぞれが好きな本を読む時間をつくるのもおすすめです。

 

 

大切なのは、読書を子どもだけの課題にしないこと。家族がそれぞれの楽しみ方で本に親しめると、読書が暮らしの中に自然となじんでいきます。

 

★文理の本で親子で楽しむなら、こちらがおすすめ。
※①は「大人」とありますが、親子でいっしょに読んでも楽しめます。②は低学年のお子どさまにおすすめです。

①「大人の教科書ワーク」

②「ふしぎ発見! たんきゅうブック」

 

 

読書習慣は読解力につながる? 小学生が本を読むメリット

読書を楽しむことは、子どもの学びにもつながります。

本を読む経験を重ねることで、さまざまな言葉や表現に出会い、物語の展開や説明文の内容を理解する機会が増えていきます。

たとえば、読書には次のようなメリットが期待できます。

 

語彙力を育てるきっかけになる

本には、日常会話ではあまり使わない言葉や、物事を詳しく表現する言葉が登場します。

物語の登場人物の気持ちを表す言葉や、自然現象を説明する言葉などにふれることで、子どもが知っている言葉や表現の幅を広げるきっかけになります。

 

文章を読み解く力を養う機会になる

物語を読みながら登場人物の行動や気持ちを考えたり、説明文から必要な情報を探したりすることは、文章を理解する練習になります。

こうした経験は、国語だけでなく、算数の文章題、理科や社会の資料を読み取る場面でも役立つことがあります。

 

知らない世界や多様な考え方に出会える

本を通して、普段の生活ではなかなか出会えない場所や時代、文化、考え方にふれることができます。

自分とは異なる立場の登場人物の気持ちを想像したり、身近な疑問について詳しく調べたりすることもできます。

 

ただし、読書をすれば必ず成績が上がる、すぐに読解力が伸びるというわけではありません。

読書の効果をすぐに求めるよりも、子どもが興味をもって本を読み、言葉や物語にふれる経験を積み重ねることが大切です。

 

 

まとめ 読書週間・文化の日に、親子で「読みたい本」を探してみよう

小学生の読書習慣を育てるために、最初から難しい本や名作を読ませる必要はありません。

まずは、子どもが興味をもっているテーマから本を探し、自分で選ぶ楽しさを味わえるようにしましょう。

 

この記事で紹介したポイントをまとめます。

 ・子どもが本を読まない理由を考え、興味や難易度に合った本を探す

 ・図鑑や学習マンガ、短い物語なども読書の入り口として考える

 ・表紙やタイトルをきっかけにした子どもの本選びを認める

 ・本を読み進めた量や感想を毎回チェックせず、子どもが楽しんでいる気持ちを大切にする

 ・家庭で本を手に取りやすい環境をつくり、子どもが無理のないペースで読書に親しむ

 

10月27日から11月9日の読書週間、そして11月3日の「文化の日」は親子で本に親しむきっかけをつくるよい機会です。

今度の休日は、図書館や書店へ出かけてみませんか?

 「今日はどんな本が見つかるかな?」

そんなひと言から始めてみましょう。

子どもが自分で選んだ一冊を、夢中になって読み始めるかもしれません。

すぐに読書好きにならなくても大丈夫です。焦らず、他の子どもと比べず、子ども自身の「読んでみたい」という気持ちを大切にしていきましょう。

 

本記事内で紹介した本はこちらでも購入可能です。

大人の教科書ワーク

※他に「実技」「数学」もあります。

    

 

 

ふしぎはっけん! たんきゅうブック

       

 

 

 

 
【今回の執筆者】

まる


【プロフィール】
週末は、公園、動物園、映画館、美術館巡りを楽しんでいます。

バードウオッチングが好きですが文字通り「見る」ことを楽しんでいます。

旅行も好きで、あと4県訪問すれば日本制覇! それを楽しみに日々お仕事しています。

 

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