2023/05/16

ストップ!5月病!予防に役立つ食材もご紹介

ゴールデンウイークが終わり1週間以上が経ちました。

ゴールデンウィークがあけた5月は、新学期の疲れが出始め、新しいクラスでの人間関係や新学年での勉強のストレスにより、体調不良に陥りやすい時期です。

そのような体調不良は一般的に「五月病」とよばれます。本日は、そんな「五月病」についてのお話です。

 

 

五月病とは?

 

なぜ五月病になってしまうのか

新学期になると入学・進級により勉強が難しくなる、生活リズムが変わる、クラス替えにより人間関係が新しくなる、など大きな変化があります。

新しい環境に適応するために、頭の中で考えることが多くなり、緊張やストレスがたまりやすくなります。

また、新しい環境では、まだ人間関係が十分に築かれていないため、孤独感を感じることもあります。

 

これらが重なって、なんとなく体調が悪い、やる気が出ないなど心身に不調があらわれる原因となります。

五月病は正式な病名ではなく、医学的には「適応障害」、「抑うつ病」などの病気と関係があるとされることが多いです。


ゴールデンウィークで心身が休まった後に症状があらわれやすくなりますので、子どもの体調変化には気をつけましょう。

 

 

五月病の症状は?

五月病になると、以下のような症状があらわれることがあります。

・疲れやだるさを感じる

・頭痛やめまいがする

・不安やイライラが募り、落ち着きがなくなる

・食欲が落ちる

・夜眠れなくなる

急な食欲不振や睡眠障害は要注意です。子どもの小さな変化でも、医療機関で専門家に相談することを考えましょう。

 

 

五月病を予防するためには

 

五月病を予防するために、以下のことに気をつけましょう。

 

睡眠時間を確保する

十分な睡眠をとることで、体調を整えることができます。毎日決まった時間の就寝を心がけましょう。

 

適度な運動をする

運動をすることで、ストレスを発散することができます。また、リフレッシュすることができます。

 

休息を取る

疲れがたまっている場合は、休息を取ることが大切です。疲れをため込まず、適度にリフレッシュする時間を確保しましょう。

 

コミュニケーションを大切にする

新しいクラスや学校では、まだ人間関係が築かれていない場合が多いです。コミュニケーションを大切にし、子どもと話す時間を設けるようにしましょう。

 

食生活に気をつける

栄養バランスの良い食事を心がけましょう。また、お菓子やジュースなどの甘いものやカフェインは控えめにしましょう。

以下では、五月病のリスクを低減する栄養素や食材を紹介しているのでぜひ参考にしてみてください!

 

 

五月病と食生活

 

なぜ食生活が大切なのか

周囲のストレスによって引き起こされる五月病ですが、その不安定な精神状態は脳内物質の神経伝達物質が大きく影響しています。

強いストレスの負荷を受け続けると、この神経伝達物質の分泌量が減少し、自律神経のバランスが乱れてしまいます。

そうして不安定な精神状態になり五月病の症状があらわれるのです。

 

健康な心身を保つためにとても大切なこの神経伝達物質は、食事から摂取する栄養素からつくられます。

そのため、五月病のリスクを低減するためには、食生活に気をつけることが重要なのです。

 

 

五月病予防に役立つ食材をご紹介

五月病のリスクを低減するために食生活に気をつけることが重要であることがわかりましたが、どのような食材を食べるのがよいのでしょうか。

こちらでは神経伝達物質をつくるために必要な栄養素と食材をご紹介します。

 

●チロシン

チロシンは自律神経の調整や代謝を担うノルアドレナリンという神経伝達物質を作る原料になります。

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チーズ

チーズにはチロシンが豊富に含まれています。

チーズにはさまざまな種類がありますが、チーズの中で最も豊富にチロシンが含まれているのは、パルメザンチーズになります。

パルメザンチーズには100gあたりチロシンが2,700mg含まれています。

 

大豆製品

納豆や豆腐などをはじめとする大豆製品には、チロシンが豊富に含まれています。

納豆でも豆の種類によって多少チロシンの含有量が異なってきますが、糸引き納豆には、100gあたりチロシンが680mg含まれています。

豆腐には100gあたりチロシンが280mg含まれています。

 

バナナ

バナナにもチロシンは含まれています。

バナナには100gあたりチロシンが6mg含まれています。

 

ナッツ類

ナッツ類にはチロシンが豊富に含まれています。

特に落花生やカシューナッツ、アーモンドにはチロシンが豊富に含まれています。

落花生には100gあたりチロシンが990mg含まれています。

 

 

●トリプトファン

トリプトファンは感情や精神面、睡眠など人間の大切な機能に深く関係するセロトニンという神経伝達物質を作る原料になります。

こちらは体内でつくることのできない必須アミノ酸なので、特に食生活が大切になります。

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赤身魚

カツオやマグロなどの赤身魚にはトリプトファンが豊富に含まれています。

カツオには100gあたりトリプトファンが310mg、マグロには270mg含まれています。

トリプトファンを摂取するには生食で、お刺身などが効率的だとされています。

 

レバー

レバーにはトリプトファンが豊富に含まれています。

レバーには100gあたりトリプトファンが290mg含まれています。

レバーなどの肉料理は、焼く→茹でる→揚げる の調理方法の順でセロトニンをを効率的に増やすことができるとされています。

レバーにはセロトニンの合成に必要なビタミンB6も豊富に含まれています。

 

卵にもトリプトファンが含まれています。

全卵には100gあたりトリプトファンが190mg含まれています。

 

大豆製品

前述の チロシンを含む食材としても紹介した大豆食品ですが、トリプトファンも含まれています。

豆腐には100gあたりトリプトファンが98mg、味噌には140mg含まれています。

豆腐のお味噌汁のように、トリプトファンを含む食材を組み合わせて食べると効果的です。

 

乳製品

牛乳やヨーグルトなどの乳製品にはトリプトファンが豊富に含まれています。

牛乳には100gあたりトリプトファンが45mg、ヨーグルトには60mg含まれています。

 

 

その他にもカツオやニンニク、バナナなどに多く含まれるビタミンB6はセロトニンの合成に必要な栄養素ですので、合わせて摂取するようにしましょう。

 

健康な心身を保つために必要な神経伝達物質をつくる栄養素を含む食材を紹介しましたが、どれも過剰摂取はNGです。

肉類や魚類、大豆食品をバランス良く食べる、乳製品や果物も食事に取り入れるなど、

さまざまな食品をほどよく摂取して、バランスの良い食生活を心がけましょう。

 

 

まとめ

 

「五月病」とその予防についてご紹介しました。

5月は新生活に疲れが出始め、体調不良に陥りやすい時期です。

子どもの食欲がない、イライラしている、外に遊びに行きたがらないなど、少しの変化がありましたら、まずは子どもに話しを聞きましょう。

困ったときは無理をせずに医療機関で専門家に相談するようにしましょう。

適度に運動をする、十分な休息をとるなどしてストレスをため込まないようにすることが大切です。

ご紹介した食材などを使って、栄養バランスの良い食生活を心がけ、五月病のリスクを低減しましょう!

 

 

 

出典:文部科学省「食品成分データベース」

【今回の執筆者】

イニシャル:M

年代:20代

~今日の一言~

「チロシン」とか「トリプトファン」ってなんか可愛い。

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