2026/04/24

【中学理科】オームの法則とは? 公式の利用と計算のコツを例題付きで解説

 

 

オームの法則とは? 基本をおさえよう

豆電球や電熱線などに電圧を加えると、これらに電流が流れます。そして、豆電球は光り、電熱線は熱くなります。

電圧とは、電流を流そうとするはたらきのことで、電池や電源装置につなぐことで電圧を加えることができます。

また、電流は、+極から-極へ向かって流れると決められています。

ある電熱線に電圧を加えて電流を流すことを考えてみましょう。電圧、つまり電流を流そうとするはたらきが大きければ、流れる電流も大きくなるのは予想がつきますね。

このとき、加わる電圧の大きさと流れる電流との間にはどのような関係があるのでしょうか。

たとえば、右下の図のように、抵抗器(電熱線と同じような性質をもつ電気器具)にいろいろな大きさの電圧を加え、流れる電流の大きさを測定してみます。

2種類の抵抗器A、Bを使って調べた結果の例を下の表に示します。

 

     

 

抵抗器A、抵抗器Bのどちらの場合でも、加わる電圧の大きさが2倍、3倍、…となると、流れる電流の大きさも2倍、3倍、…となっていることがわかります。

これをグラフにしたものが下の図です。

 

 

   

 

つまり、次のことがわかります。

 

   

 

この決まりがオームの法則す。

ここで、抵抗器Aと抵抗器Bを比べて、気づくことは何でしょうか。

同じ10.0Vの電圧を加えたとき、抵抗器Bには0.50Aの電流が流れますが、抵抗器Aには0.20Aしか流れません。

同じ大きさの電圧を加えたとき、抵抗器Bに流れる電流より、抵抗器Aに流れる電流の方が小さいのです。

つまり、抵抗器Bと比べて、抵抗器Aの方が電流は流れにくいのです。

この電流の流れにくさを、電気抵抗または抵抗といいます。抵抗の大きいものほど、電流は流れにくいのです。

この抵抗は、数値で表すことができます。抵抗は、電圧〔V〕電流〔A〕で割った値で、単位はオーム〔Ω〕です。

 

   

 

この式で、電圧〔V〕が決まっているとき、抵抗の値は電流が小さいほど大きくなります。

つまり、決まった電圧で流れる電流が小さいほど抵抗は大きくなり、電流が流れにくいことがわかります。 

上の実験で使った抵抗器A、抵抗器Bの抵抗を求めてみましょう。

 

 抵抗器A:10.0Vの電圧を加えると0.20Aの電流が流れるので、

 

     

 

 抵抗器B10.0Vの電圧を加えると0.50Aの電流が流れるので、 

     

 

の式から、次のように2つの式も導くことができます。

 

 

 

この3つの式こそが、オームの法則を表した式です。電圧をV〔V〕、電流をI〔A〕、抵抗をR〔Ω〕とすると、

 

 

 

この3つの式を利用して、電圧、電流、抵抗のいずれかを求める問題が、定期テストでも入試でも頻繁に出題され、この分野の主流となっています。

では、これらをどのようにして覚えればよいのでしょうか?

もちろん、そのまま覚えてもかまいませんが、有名な覚え方の一つに、下のように求めるものをかくす方法があります。

 

 

 

 

しかし、「分数の形が出てくるので、覚えにくい!」という声もあると思います。

このブログを書いている本人もあまりなじめていません。

そこでおすすめなのが、オームの法則を表した3つの式のうち、分数の形になっていない V〔V〕=R〔Ω〕×I〔A〕だけを覚えましょう。

そして、この式にわかっている数値をあてはめ、残りの未知の数値を求めればよいのです。

12=3×4の式の3つの数のうち、どれか1つがわからない場合、そのわからない数の求め方は次の通りですね!

 

 

このように、電流、電圧、抵抗のどれでも簡単に求めることができます。

 

次の例題1で試してみましょう。

例題1

⑴ 電熱線に6Vの電圧を加えると、電熱線に0.3Aの電流が流れた。この電熱線の抵抗は何Ωですか。

解き方 電圧(6V)、電流(0.3A)を、V〔V〕=R〔Ω〕×I〔A〕の式にあてはめると、

    6〔V〕=▢〔Ω〕×0.3〔A〕、 ▢=6÷0.3=20〔Ω〕

答   20Ω

 

⑵ 抵抗が30Ωの抵抗器に、12Vの電圧を加えると、抵抗器には何Aの電流が流れますか。

解き方 電圧(12V)、抵抗(30Ω)を、V〔V〕=R〔Ω〕×I〔A〕の式にあてはめると、

    12〔V〕=30〔Ω〕× ▢〔A〕、 ▢=12÷30=0.4〔A〕   

   0.4A

 

⑶ 抵抗が15Ωの電熱線に電圧を加えると、電熱線に200mAの電流が流れた。加えた電圧は何Vですか。

解き方 単位に注意! 200mAをAにしなければなりません。200mA=0.2A、

    抵抗(15Ω)、電流(0.2A)をV〔V〕=R〔Ω〕×I〔A〕の式にあてはめると、

    〔V〕=15〔Ω〕×0.2〔A〕、 ▢=15×0.2=3〔V〕     

   3V

 

これらの問題を、オームの法則の3つの式すべてを覚えて解いてももちろんかまいません。

わかりやすいと思う方法、間違えにくいと思う方法で解いてください。

 

 

 

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直列回路とオームの法則

オームの法則を、右の図のような直列回路で考えてみましょう。

直列回路では、次ののことがらが成り立ちます。

   

 

り、P、Qのどちらにも0.2Aの電流が流れるので、オームの法則を用いると、

・Pに加わる電圧は 10〔Ω〕×0.2〔A〕=2〔V〕

・Qに加わる電圧は 20〔Ω〕×0.2〔A〕=4〔V〕

両方の電圧をたすと、2〔V〕+4〔V〕=6(6.0)〔V〕となり、電源の電圧と同じになります。→

また、回路全体に加わる電圧は6.0Vで、回路を流れる電流は0.2Aなので、オームの法則を用いて回路全体の抵抗を求めると、

6.0〔V〕÷0.2〔A〕=30〔Ω〕となり、PとQの和になります。→

これらのことを利用して、次の例題2を考えてみましょう。

 

例題2

下の回路について、答えなさい。

 

 

⑴ 抵抗器Aの抵抗は何Ωですか。

解き方 Aに加わる電圧は4V、Aを流れる電流は4Aなので、

    4〔V〕÷4〔A〕=1〔Ω〕           

   1Ω

 

⑵ 抵抗器Bの抵抗は何Ωですか。

解き方 回路全体に加わる電圧は10V、回路を流れる電流は4Aなので、回路全体の抵抗は、

    10〔V〕÷4〔A〕=2.5〔Ω〕

    ⑴より、抵抗器Aの抵抗は1Ωだから。2.5〔Ω〕-1〔Ω〕=1.5〔Ω〕

別解  Bに加わる電圧は、10〔V〕-4〔V〕=6〔V〕

       Bを流れる電流は4Aなので、

                6〔V〕÷4〔A〕=1.5〔Ω〕                       

   1.5Ω

 

 

並列回路とオームの法則

次に、オームの法則を、右下の図のような並列回路で考えてみましょう。

並列回路では、次ののことがらが成り立ちます。

 

      

 

より、PにもQにも4.0Vの電圧が加わるので、オームの法則を用いると、

 ・Pを流れる電流は4.0〔V〕÷10〔Ω〕=0.4〔A〕

 ・Qを流れる電流は4.0〔V〕÷40〔Ω〕=0.1〔A〕

両方の電流をたすと、0.4〔A〕+0.1〔A〕=0.5〔A〕となり、PとQに枝分かれする前の電流の大きさと同じになります。→

また、回路全体に加わる電圧は4.0Vで、回路を流れる電流は0.5Aなので、オームの法則を用いて回路全体の抵抗を求めると、

4.0〔V〕÷0.5〔A〕=8〔Ω〕となり、

 

となります。→

これらのことを利用して、次の例題3を考えてみましょう。

 

例題3

下の回路について、答えなさい。

 

⑴ Aに加わる電圧は何Vですか。

解き方 Bを流れる電流は2A、Bの抵抗は8Ωなので、Bに加わる電圧は、

    8〔Ω〕×2〔A〕=16〔V〕 

    並列回路なので、Aに加わる電圧も16Vである。  

   16V

 

⑵ Aの抵抗は何Ωですか。

解き方 ⑴より、Aに加わる電圧は16V、Aを流れる電流は3〔A〕-2〔A〕=1〔A〕なので、

    Aの抵抗は、16〔V〕÷1〔A〕=16〔Ω〕

   16Ω

 

 

まとめ

「電流とそのはたらき」という分野は苦手意識をもちやすい分野の一つです。特に、計算問題が入ってくると、入試などでも正答率はかなり低くなります。

この分野の大きな幹の一つにオームの法則があります。この分野では、計算が必要な問題のほとんどにオームの法則がからんできます。

オームの法則をきちんと理解すれば、この分野もそれほど難しいと感じなくなると思います。

オームの法則の基本は、電圧〔V〕=抵抗〔Ω〕×電流〔A〕です。この式と、直列回路、並列回路での電流と電圧の特性を一つ一つ丁寧に考えていけば大丈夫です。

電熱線や抵抗器などの抵抗がたくさんつながった回路において、オームの法則は、抵抗一つ一つで成り立ちますし、また、回路全体でも成り立ちます。

類似の問題をくり返し解いて練習することが大切です。次の練習問題で解き方を身につけましょう!

 

 

オームの法則の練習問題

問題1

図1のように、3Ωの電熱線Pと5Ωの電熱線Qを直列につないだ回路に電圧を加えたところ、電流計は4Aを示した。

⑴ 電熱線Pに加わる電圧は何Vですか。

⑵ 電熱線Qに加わる電圧は何Vですか。

⑶ 電源の電圧は何Vですか。

⑷ 回路全体の抵抗は何Ωですか。

 

問題2

図2のように、40Ωの電熱線Pと抵抗のわからない電熱線Qを直列につないだ回路に、28Vの電圧を加えると、電熱線Qには12Vの電圧が加わった。

 

⑴ 電熱線Pに加わる電圧は何Vですか。

⑵ 電熱線Pを流れる電流は何Aですか。

⑶ 電熱線Qの抵抗は何Ωですか。

⑷ 回路全体の抵抗は何Ωですか。

 

問題3

図3のように、4.8Ωの電熱線Pと抵抗のわからない電熱線Qを直列につないだ回路に電圧を加えたところ、電流計は5.0Aを示し、電熱線Qには12Vの電圧が加わった。

 

⑴ 回路全体の抵抗は何Ωですか。

⑵ 電源の電圧(回路に加えた電圧)は何Vですか。

 

問題4

図4のように、12Ωの電熱線Pと20Ωの電熱線Qを並列につないだ回路に、18Vの電圧を加えた。

 

⑴ 電熱線Pに加わる電圧は何Vですか。

⑵ 電熱線Pに流れる電流は何Aですか。

⑶ 電熱線Qを流れる電流は何Aですか。

⑷ 回路全体の抵抗は何Ωですか。

 

問題5

図5のように、20Ωの電熱線Pと抵抗のわからない電熱線Qを並列につないだ回路に電圧を加えたところ、電流計は13Aを示し、電熱線Qには100Vの電圧が加わった。

 

⑴ 電熱線Pに加わる電圧は何Vですか。

⑵ 電熱線Pに流れる電流は何Aですか。

⑶ 電熱線Qを流れる電流は何Aですか。

⑷ 回路全体の抵抗は何Ωですか。小数第2位を四捨五入し、小数第1位まで求めなさい。

 

問題6

図6のように、3.6Ωの電熱線Pと抵抗のわからない電熱線Qを並列につないだ回路に電圧を加えたところ、電流計は1250mAを示し、電熱線Qには2.7Vの電圧が加わった。

 

⑴ 電熱線Pを流れる電流は何mAですか。

⑵ 電熱線Qの抵抗は何Ωですか。

 

問題1~問題6の解答

練習問題の解答は、下記の通りです。くり返し、練習してみましょう。

問題1 12V ⑵ 20V ⑶ 32V ⑷ 8Ω   

問題2 ⑴ 16V ⑵ 0.4A ⑶ 30Ω ⑷ 70Ω

問題3 ⑴ 7.2Ω ⑵ 36V              

問題4 ⑴ 18V ⑵ 1.5A ⑶ 0.9A ⑷ 7.5Ω

問題5 ⑴ 100V ⑵ 5A ⑶ 8A ⑷ 7.7Ω  

問題6 ⑴ 750mA ⑵ 5.4Ω

 

 

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