保護者もドキドキ! 三者面談を有意義な時間にするための心構え~15分の面談時間を最大限に活かすためにできること~
多くの学校では、学期末になると三者面談が行われます。
三者面談は、子ども・保護者・教師が集まり、子どもの学校生活や進路希望について共有する良い機会です。
しかし、保護者のみなさまのなかには、担任教師とどんなことを話してよいのか不安に感じていらっしゃる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回の記事では、そんな保護者の方に向けて、中学校の三者面談ではどんな話をするのか、また事前にどんな準備をおくとよいのかについてご紹介します。
POINT
・三者面談は学校と子どもの学校生活と進路希望を共有する機会
・面談の主役は子ども! 子どもの意思を聞いておこう
・短い面談時間が有意義なものになるかは、事前準備がカギ!
1.三者面談の目的
三者面談は、子どもと保護者、そして教師が、子どもの学校生活や進路などについてお互いに知るために行われます。
また、子どもの成長のためにそれぞれが担う役割ついて確認する場でもあります。
さらに、保護者と教師がコミュニケーションを図り、協力関係を築くための貴重な機会でもあります。
2.学年別 三者面談の内容
三者面談の内容は、学年によって異なります。
中1・中2は学校生活や家庭生活が、中3は進路についての話が中心になることが多いです。
中1の三者面談
中1の三者面談、特に1学期末や前期末の面談では、子どもが学校になじんでいるかどうか話題になりやすいです。
小学校と中学校では、学校生活も学習内容や授業形態も大きく変わるので、つまずいてしまう子どもが少なくありません。
学習量が増え、内容も難しくなっているので、この機に勉強で困っていることはないか話し合いましょう。
また、人間関係も小学校のころとは変化しているので、クラスの様子や部活の様子についても確認しましょう。
中2の三者面談
中2の面談は中1のころと同様に、家庭生活や学校生活の話題が中心ですが、進路の話も混じってきます。
入学したばかりで緊張感のある1年生とも、また受験という明確な目標を控えた3年生とも違い、中2は中だるみしやすい時期です。
そんななかで、中学生活を充実させながら、どうすれば成績をあげて、翌年の高校入試につなげることができるのか、三者で話し合うようにしましょう。
中3の三者面談
中3の三者面談は進路と受験の話題がメインになります。
面談時期は7月頃と、志望校を決めるタイミングである11月頃が多いようです。
前半の面談では事前に進路希望調査が行われ、その調査票と成績をもとに、成績の状況や志望校合格の可能性などについて話し合いが行われます。
後半の面談では、教師からより現実的かつ具体的な指導がされます。
具体的にどの高校を第一志望とするのか、また第二希望以下の併願校をどうするのかについての意思確認が行われるはずです。
成績次第では、教師から受験校の変更を提案されることもあるかもしれません。
志望校の変更が必要になった場合、面談後早めに親子で話し合い、その結果を教師と共有するようにしましょう。
3.三者面談の心構え
1回の面談時間は1回15分程度と短いです。
この貴重な時間を有意義なものにするためには、次のようなことを心に留めておくとよいでしょう。
面談時間は厳守!
担任教師は20人~30人程度の面談を抱えているため、急な予定変更は大きな負担になります。
しっかりと日程調整を行い、急なキャンセルや遅刻がないようにしましょう。
また、次の面談が控えていることがあるので、延長も避けましょう。
調査票(アンケート)を提出する
学校によっては、面談の内容を整理するため、事前に志望校などを記入する調査票(アンケート)の記入を求められることがあります。
この提出がないと、教師は面談の事前準備ができません。
面談の案内が来た際、調査票の提出の必要があるか子どもに聞いてみましょう。
話す内容を考えておく
先に述べたように、面談時間は15分程度と短いです。
その間に、教師の話を聞き、子ども意思を聞き、保護者としての考えを伝えるようになりますが、ただ漫然と話すだけでは、貴重な時間があっという間に過ぎてしまいます。
このあと紹介する事前の準備を参考に、あらかじめ聞きたいことや話したいことを考えておくことで、面談の時間を有意義なものにしましょう。
子どもの意思が何より大事
三者面談の主役は子どもです。
面識が薄ければ、保護者は教師に、教師は先生に気を使っていまい、子どもを置き去りにして話し始めてしまうことがあります。
しかし、子どもの成長のために集まっているのだということを忘れずに、まずは子どもの意思をしっかりと聞くようにしましょう。
4.三者面談の準備
限られた時間のなかで有意義な話ができるかどうかは、事前準備にかかっています。
そこで、保護者のみなさまには、面談の前に次のような準備をしておくことをお勧めします。
学校生活について知っておく
子どもは成長するにつれて、あまり学校でのことを話したがらなくなるかもしれません。
ですが、子どもの学校生活は三者面談では必ずと言っていいほど話題に上ります。
三者面談のために子どもから無理に話を聞くのは本末転倒ですが、仲の良い友だちはだれか、部活の様子はどうか、学校行事で頑張っているものは何かなどにいて、日ごろから子どもと言葉を交わしておくようにしましょう。
また、いじめなど何かトラブルに巻き込まれていそうな場合は、家庭と学校の迅速な情報の共有が大切になります。
そんな場合は、三者面談をまたずに、早めに学校に相談してください。
子どもの成績を知っておく
三者面談の場で成績表が渡されるケースもありますが、事前にテストの結果などから大体の成績の予想がつくかと思います。
面談では、教師から成績をもとに学習の改善や進学先の提案などをされることがあるので、
あらかじめ子どもの成績を把握していたほうが、スムーズに話が進むでしょう。
特に中3場合、成績は進路に直結しますので、これまでの成績も踏まえて面談に臨みましょう。
進路について親子で話しあう
進路についても日ごろから親子で話し合っておきましょう。
面談の場で子どもの志望校を初めて知ったら保護者もびっくりすると思いますが、教師はもっと戸惑ってしまいます。
というのも、教師は生徒の成績や進路希望の調査票などから、生徒の進学先や就職先についての指導プランをもって面談に臨んでいるからです。
面談当日に意見の食い違いがわかり、親子で進路希望について議論し始めてしまうと、教師は指導プランを提案できなくなるかもしれません。
面談時に親子で意見が違っていても構いませんが、教師には子どもの意思と保護者の考えを区別して伝えるようにしましょう。
そうすれば、教師も双方に対してアドバイスしやすくなります。
受験の仕組みを知っておく
志望校の受験の仕組みを知っておくことも大切です。
国立・公立・私立でも違いはありますし、同じ高校でも一般入試・推薦入試で制度が違います。
受験の仕組みを知っていると、スムーズに面談が進むでしょう。
逆にまったく何も知らない状態で面談に臨むと、子どもにとって有利な受験方法を聞き漏らしたり、あるいはそもそも出願要件を満たしていない推薦入試を希望して教師を困らせたりすることがないとも限りません。
おおよそで構わないので、面談前に保護者も高校入試の基本的な枠組みを理解しておくとよいでしょう。
5.まとめ
年に数回の三者面談。
保護者のみなさんにとっては、子ども以上にドキドキする学校行事かもしれません。
三者面談は子どもの学校生活や志望校について、家庭と学校で情報を共有する大切な機会です。
1回15分程度の短い時間ですが、事前の準備と心がけ次第で、有意義な時間にすることができます。
お子さまのためにも、この貴重な機会を活かしましょう。