2024/01/23

「カニ」のひみつ ~能登に想いを寄せて~

 

このたび令和6年能登半島地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

1日でも早く平穏な生活に戻られますことを心よりお祈り申し上げます。

 

 

能登に少しは関連することをブログで書ければと考えたところ、「カニ」が思い浮かびました。(全然関係ないといわれるかもしれません。すみません)

 

日本人は「カニ」が好きな人が多いですよね。(もちろん、甲殻類が苦手な方もいらっしゃいますが)

「カニ」は少々、高価な食材ではありますが、ハレの日に?奮発して食べたかったりします。

季節のものなので、旬を感じられる食材でもあります。

そんな「カニ」について、ちょっと考えてみたいと思います。

 

 

 

みんな大好き「カニ」

「カニ」は、食べられるものと食べられないものなど、世界中に5,000種類以上もあるようです。

  

 

ざっくり大きく分けると、カニ類とヤドカリ類で、カニ類には、ズワイガニや毛ガニ、タラバガニや花咲ガニはヤドカリ類に分けられます。

    

 

たしかにタラバガニは、北海道で獲れて、身も大きくボリューミーで、ブリブリで美味しい、っていうイメージですが、

ズワイガニとは身の感じも違っています。そもそも種類がちがうんだよ、って聞いたことがありました。

大きなタラバガニを、バクって食べたいところですが、

  

今回は、能登から想起したので、ズワイガニ、特に北陸のズワイガニを中心に取り上げていきたいと思います。

 

 

 

「ズワイガニ」! と いっても

 

「ズワイガニ」は、10本の足を持っています。

細めの足で、タラバガニのようなトゲトゲもありません。(ちなみに「タラバガニ」の足は8本

  

 

そんな「ズワイガニ」に絞って、話していきたい・・・といっても、その「ズワイガニ」も呼び名がたくさんあるのです!

(ご存じの方も多いと思いますが)

 

 

 

一番有名なのは 「越前がに」

越前がに

これは名のとおり「越前」=福井で獲れる「ズワイガニ」。その、オスのカニのことを言います。

    

 

「越前がに」のカニ漁が始まったのは、カニ漁の中で最も古いとされています。

ズワイガニの中でも一番有名で、高級な品種ではないでしょうか。

そして、カニの足についているタグがあるのですが、「越前がに」は黄色です。

その黄色いタグが「越前がに」である証です。

 

 

 

「松葉がに」も有名!

「松葉がに」も有名ですよね。

「松葉がに」は鳥取、島根の山陰地方を中心に、京都北部や兵庫北部で水揚げされたカニのことをいいます。

    

 

ここまでくるとおわかりのとおり、水揚げされる地方よって、呼び名が異なるのです!

漁の時期は、11月上旬から3月まで。

タグの色は、松葉ガニはさらに産地によって分かれていて、鳥取だと、島根だと、兵庫だとピンク。京都だととなっています。

   

 (写真:金沢の近江町市場にて)

 

 

石川県は「加能ガニ」

「越前がに」や「松葉がに」が有名な中、石川県で水揚げされるズワイガニのオスは「加能ガニ」(かのう がに)といいます。

    

 

「加能」とは、「加賀」の「加」と「能登」の「能」から1文字ずつ取って、公募で名付けられました。

 

漁場は、金沢港や輪島港などで、底引き網漁で水揚げされます。

漁の時期は、11月6日が解禁で3月20日までと決められています。

こちらも身がぎっしり詰まって、ミソは濃厚。

食べたくなってきます。

「加能ガニ」のタグの色は、水色です。

   

  (写真:金沢の近江町市場にて)

 

富山県は「高志ガニ」

北陸3県のもうひとつ、富山県の富山湾で獲れるズワイガニを「高志の紅ガニ」(こしの あかがに)といいます。

     

 

水深の深いところに沈められた「かご」を引き上げる漁法です。

タグは紫色です。

 

 

 

さらにメスの呼び名も違う⁈

 

福井県で獲れるオスの「ズワイガニ」のことは「越前がに」、石川県では、オスは「加能ガニ」と呼びましたが、なんとメスも呼び方が違うのです。

  

 

「越前がに」が有名な福井ではメスのズワイガニことを「せいこがに」と呼びます。

 

「せいこがに」大きさはオスの3分の1程度。

漁期は、11月上旬から12月の2ヶ月限定で、「内子」と「外子」と呼ばれる卵がたくさん詰まっています。

 

 

一方、石川県では、オスのズワイガニは「加能ガニ」でしたが、メスのズワイガニのことを「香箱ガニ」(こうばこ がに)といいます。

 

こちらも「内子」「外子」が美味しく、値段もオスの「加能ガニ」より安価なため、比較的食べる機会が多いです。

私は金沢出身ですが、「加能ガニ」は高価でなかなか食べられませんが、「香箱」はよく食べます。

11月6日解禁で、漁期は2ヶ月に満たないですが、その間になんとか食べたいといつも思っております。

  

  (写真:甲羅の中に盛り付けしました)

 

まとめ

 

このように「カニ」といっても、「ズワイガニ」や「タラバガニ」があり、

「ズワイガニ」といっても、水揚げされる場所によって、呼び名が異なる。

そして、さらにオスとメスでも呼び名が違う・・・って、なかなか他のものではないかもしれませんね。

 

同じ種類のズワイガニですが、獲れる漁場によって味が違うともいわれています。

オス、メス、産地で、いつか食べ比べしてみたいものですね。

  

 

そして、石川をはじめ、富山や福井の被災された地域の名産品なども食べたりするなど、

敬虔には言えませんが、何かの形で少しでも応援出来たらと思っております。

   

 

 

 

 

 

 ~今回の執筆者~
  イニシャル:NK
  所属:営業部門
  年齢:50代
  今回のひとこと:故郷なのでとても心配です。
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