中学英語の不定詞3用法を詳しく解説! ~意味・例文・使い分けと動名詞との違い~

はじめに
英語の不定詞は、〈to+動詞の原形〉の形で表します。
最初は少し難しく感じるかもしれませんが、不定詞は英語の表現の幅を一気に広げてくれる大切な文法です。
不定詞の基本をしっかり理解しておくと、動名詞やあとで学ぶ不定詞の応用表現もスムーズに入ってきます。
不定詞は、形は同じ(〈to+動詞の原形〉)でも文の中でどんな役割をしているかによって意味が異なります。
主に次の3つの働きがあります。
1 名詞的用法:文の主語・目的語・補語になる(「〜すること」)
2 形容詞的用法:名詞を説明する(「〜するための」「〜すべき」)
3 副詞的用法:動詞や形容詞を説明する(「〜するために」)
一見、複雑そうですが、ポイントは「文中のどこに置かれているか」と「どんな意味で使われているか」の2つ。
この基本をつかめば、3用法の区別はそれほど難しくありません。
この記事では、この3つの用法をていねいに解説します。
さらに、不定詞の応用表現や名詞的用法とよく似た意味で使われる動名詞との使い分けについても、記事の最後でわかりやすく説明します。
読み終わるころには、「不定詞って意外と簡単!」と自信をもてるようになりますよ。
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不定詞とは? 基本の形と役割を理解しよう
不定詞は、〈to + 動詞の原形〉の形で表します。形を見るだけで「不定詞だ」とわかります。
重要なのは、この〈to + 動詞の原形〉が文の中でどんな役割を果たすかを理解することです。
不定詞の基本3用法

まずは〈to+原形〉でひとかたまりになっていることを認識し、次に「文中の位置」と「意味」でどの用法かを判断するクセをつけましょう。
不定詞の3つの用法:具体的な判別法
1 名詞的用法
不定詞が名詞と同じ働きをし、「~すること」の意味を表します。
動詞の目的語になります。また、文の主語や補語になることもあります。

2 形容詞的用法
不定詞が直前の名詞を説明し、「~するための」「~すべき」を表します。

見分け方のコツは「不定詞の直前に説明を受ける名詞があるか」をチェックすることです。
3 副詞的用法
不定詞が後ろから動詞や形容詞を説明します。
「~するために(目的)」や「~して(感情の原因・理由)」を表します。

見分け方のコツは「不定詞の前に説明を受ける動詞句や形容詞があるか」をチェックすることです。
3つの用法の見分け方:簡単な判別ステップ
〈to + learn〉を例に、文中の位置によって用法が変わる例を見てみましょう。

【判別ステップ】
1 「~すること」と訳してみる
もし文が意味をなすなら名詞的用法。
2 直前に名詞があるか確認する
名詞があれば、それを説明している形容詞的用法。
3 「なぜ?」「どうして?」と問いかける
動詞や形容詞の目的・理由を説明していれば、副詞的用法。
★ 発展編 知っておきたい! 不定詞の応用表現
以下の不定詞を使った表現は定期テストでもよく出題されます。
形と意味をセットで覚えましょう。

よくある質問:不定詞と動名詞(~ing)の違い
Q1 不定詞も動名詞も目的語にとれる動詞は?
like、love、hate、start、begin、continue などの動詞は目的語に不定詞も動名詞もとることができます。
I like to read books.(私は本を読むことが好きです)
= I like reading books.
Q2 目的語に不定詞だけを使う動詞は?
want、decide、hope、wish などの動詞は不定詞のみを目的語とします。
I want to go home.(私は家に帰りたいです)
× I want going home.
Q3 目的語に動名詞だけを使う動詞は?
enjoy、avoid、finishなどの動詞は動名詞(~ing)のみを目的語にとります。
I enjoy playing soccer.(私はサッカーをすることを楽しみます)
× I enjoy to play soccer.
Q4:不定詞と動名詞で意味が異なる動詞は?
try、remember、forgetなどはどちらを目的語としてとるかで意味が異なるので要注意です。
tryとrememberを例に見てみましょう。

まとめ
不定詞〈to+動詞の原形〉には、名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法の3つの働きがあり、それぞれが文の中で異なる役割を果たしています。
どの用法を使っているのかを見分けるときは、
「文中の位置を見る」
「意味を訳してみる」
「その文で何を説明したいのか考える」
の3ステップがとても役立ちます。
また、不定詞と動名詞の違いもおさえておきましょう。
不定詞は「~すること」「〜するための」「~するために」などの幅広い使い方をします。
一方、動名詞は「~すること」という名詞的な働きが中心です。
この特徴を押さえておけば、その違いも自然と理解しやすくなります。
最初は少し難しく感じるかもしれません。しかし、ポイントをつかむと不定詞は英語表現を一気に広げてくれる便利な文法です。
問題練習をしながら、ぜひ「不定詞を使いこなせる」感覚を身につけていきましょう。
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