2023/12/05

12月は「師走(しわす)」と呼ぶらしい!由来を調査だ!

 

12月に入り、ここ最近めっきり寒くなりましたね!

 

こたつで、みかんでも食べながらゆっくりしたい……

 

しかし12月はイベントが盛りだくさんで忙しい時期でもあります!

 

街を歩いてみると、年越しという一大イベントに向けて、街全体がせわしない様子を感じることもあるのではないでしょうか。

 

さて、12月は「師走(しわす、しはす)」と呼ぶのを聞いたことはありませんか?

 

なぜ12月を師走と呼ぶのでしょうか?ほかの月のことはなんと呼ぶのでしょうか?

 

一緒に調査してみましょう!

 

 

 

師走の由来は何でしょう?

 

 

師が走る?しわす?その由来は何でしょうか。

 

この「師」って教師の師だから、先生のことかな?先生が走っているってどういうことだろう?

 

実はこの「師」は、僧侶、お坊さんのことを表しています。

 

年末年始には、お先祖様の供養や、一年間の反省をする仏名会(ぶつみょうえ)などの法要で、お坊さんは大忙し!

 

「師」(僧侶、お坊さん)のようにいつもは落ち着いている人でも、12月は「走」り回るほど忙しい月だということで、

 

12月が「師走」と呼ばれるようになったのです。

 

 

和風月名って何だ?

 

 

そもそも、この「師走」のように、月を和名で呼ぶのは旧暦(※むかしのこよみ)での呼び方です。

 

日本では、明治5年までいまの暦とは違う暦が使われていました。

 

旧暦では、旧暦の季節や行事に合わせた和風月名(わふうげつめい)と呼ばれる月の和風の呼び方を使っていました。

 

(※現在の暦でも使われることがありますが、いまの季節感とは1~2ヶ月ほどのずれがあります。)

 

 

 

ほかの月のことは和風月名でなんと呼ぶでしょう?

 

 

旧暦の季節や行事に合わせた和風月名(わふうげつめい)。

 

12月を「師走」と呼ぶことはわかりましたが、ほかの月はなんと呼ぶのでしょうか。

 

ほかの月の呼び方と、由来を調べてみましょう!

 

旧暦の月の呼び方は、とても古くから伝わるものなので、その由来にはたくさんの説があり、

 

どれが正しいのかは不明とされています。ここでは、主な由来とされている説を紹介しています。

 


1月 睦月(むつき)

新しいを迎えて、おじいちゃんおばあちゃんのお家で、親戚みんなで集まり、仲「睦」まじくする「月」だから。

たしかに、お正月にみんなでわいわいしている様子は仲睦まじく、その様子が月の名前になるのも納得です!

 

2月 如月(きさらぎ)

2月はまだ寒さが残っていて、服(※「衣」)を「更」に「着」るということで「着更着(きさらぎ)」。そこから漢字をあてて「如月」となりました。

旧暦の2月は今でいう2月下旬から4月上旬ごろまで。このくらいの時期は何を着るか迷いますし、もう一枚着ようってことがよくありますよね~。

 

3月 弥生(やよい)

草木がいよいよ生い茂る月という意味で、「木草弥や生い茂月」。これを短くして「やよひ」となりました。

「きくさいやおいづき」。語感もよく、いよいよ草木が生い茂ってきてわくわくする時期に言いたくなります。

 

4月 卯月(うづき)

「卯の花」という白くてかわいい花が咲く「月」で、卯月と呼びます。

ちなみに、食べ物の「おから」を「卯の花」と呼ぶことがありますが、

白い「おから」の様子が植物の「卯の花」の白い花の咲く様に似ていたことからおからも「卯の花」と呼ぶようになったと言われます。

 

5月 皐月(さつき)

旧暦だと5月は田植えの時期です。

田植えという意味の「早苗」をする「月」で「早苗月(さなえづき)」。これが短くなって「皐月(さつき)」となりました。

 

6月 水無月(みなづき、みなつき)

田植えの次は田んぼに水をいれる時期です。田んぼに「水」をいれる「月」で「水の月」。

水「の」月の「の」を「無」にして「水無月」となりました。

「無」は水が無いという意味の「無」ではなく、「~の~」という意味なんですね。

 

7月 文月(ふみづき、ふづき)

そろそろ田んぼに植えた稲の穂が実る時期です。

稲の穂が実る月ということで、「穂含月(ほふみづき)」。「ほ」がなくなって「文月」と呼ばれるようになりました。

 

8月 葉月(はづき、はつき)

旧暦の8月は今でいうおおよそ9月。この時期になると街の木々の葉っぱが地面に落ちてきますよね。

木々の「葉」が落ちる「月」で「葉落ち月(はおちづき)」。さらに短くなって「葉月」と呼ばれるようになりました。

 

9月 長月(ながつき、ながづき)

急に日が落ちるのが早くなってびっくりした経験ってありませんか?

それがちょうどこの時期で、夜の時間がどんどん長くなっていきます。

「夜」が「長」くなる「月」で「夜長月(よながづき)」。さらに短くなって「長月」と呼ばれるようになりました。

 

 

10月 神無月(かんなづき)

この時期は日本全国の神様たちが、いまの島根県にある大きな神社出雲大社に集まります。

各地の神々が留守になる月なので、「神無月」と呼ばれるようになりました。

 

11月 霜月(しもつき)

旧暦の11月は今でいう12月~1月。もうとても寒い時期で、霜が降りる季節です。

「霜」の降る「月」で「霜月」と呼ばれるようになりました。

 

12月 師走(しわす、しはす)

師走はさきほどもでてきたように

「師」(僧侶、お坊さん)のようにいつもは落ち着いている人でも、12月は「走」り回るほど忙しい月なので、「師走」と呼ばれるようになりました。

 

 

 

出典:国立国会図書館「日本の暦」 (https://www.ndl.go.jp/koyomi/)

 

 

 

12月のほかの呼び方

 

余談ですが、「師走」のほかにも、12月を表す呼び方があるのをご存知ですか?

 

個人的に12月の呼び方でもっとも好きなのは「春待月(はるまちづき)」です!

 

その名の通り、「春」を心「待」ちにする「月」なので「春待月」と呼びます。

 

寒いなかでも春への期待が込められたポジティブなイメージを湧かせてくれる呼び方なので、好きです。

 

ポジティブ関連だと、「梅」が「初」めて色づいてくる「月」という意味で「梅初月(うめはつづき)」と呼ばれることもあります。

 

そのほかにも、12月は1年の最後の月という意味で

 

「極月(ごくげつ、ごくづき)」、「窮月(きゅうげつ)」、「限りの月(かぎりのつき)」などとも呼ばれています。

 

また、古い年を除くという意味で、「除月(じょげつ)」とも呼ばれています。

 

12月だけでいろいろな呼び方がありますね。ほかにも呼び方があるので、気になった方は調べてみてください!

  

 

さいごに

 

冷たい空気が頬をなで、冬の寒さが身に染みる12月。

 

クリスマスも近づき、街は華やかなイルミネーションに包まれています。

 

そういえば12月って「師走」って呼ぶって記事で読んだな~なんて考えながら、街の冬の足跡を追いかけましょう。

 

「師走」の由来を知ったり、旧暦のことを学んだりして、新たな知識を得たことで

 

寒さも、心を熱くさせる出会いや、心温まるひとときに変わるかもしれません。冬の寒さを楽しんで、温かな思い出を積み重ねていきましょう!

 

【今回の執筆者】

イニシャル:M

年代:20代

~今日の一言~

誕生月は弥生です!

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